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竹延G、清水寺本堂で入社式 半数が女性

清水寺で入社式を迎えた竹延G新入社員

竹延(大阪市都島区)とそのグループ会社KMユナイテッド(京都市下京区)は、3月3010時半から桜が満開の京都市東山区の清水寺本堂で森清範貫主の祈祷による入社式を厳かに執り行った。全国各地から多くの応募者があったが、厳しい競争を勝ち抜いた若者ら15人(うち女性7人)が勢揃いし、これからの建築業界を担う人材になることを誓った。

職人育成会社のKMユナイテッドは5年前に設立した。最初の1、2年はハローワークで求人募集をしても効果が得られなかった。地道な努力を重ね3年程前から人が集まりだし、現在では採用者の半数が女性である。昔から職人の仕事は見て覚えるものだと言われてきた。同社は技術伝承の重要性を鑑み「一人前になるには10年かかる」と言われた職人の育成を3年で体得できるプログラムを考案した。その他身体にやさしい水性塗料の独自開発、保育所を設けて女性が仕事に打ち込める職場環境を整備するなど、建築業界の常識を塗り替える様々な改革にも取り組んでいる。最近はこうした実績などに呼応して、人手不足にもかかわらず、多くの応募者が集まっている。

2015年に大阪市「女性活躍リーディングカンパニー」に登録。2016年は「新・ダイバーシティ経営企業100選」として経済産業大臣表彰を受けた。多種多様な人材を受け入れ、能力発揮によりイノベーションを生み出している企業として高い評価を得ている。

昨年3月京都営業所を開設、同年6月に京都市下京区に本社を移した。

今後伝統と進取を併せ持つ京都で「伝統的な建築技術を高める」と共に、先進的な専門工事業のあり方を模索していく。また8月には京都における左官・塗装技術を伝承し後世へつなげるために「京都職人育成コース(仮称)」を開講する。

竹延グループは、専門建設工事会社として建物を後世に受け継ぐため、職人の採用・育成なくして維持できないと考えている。担い手不足に喘ぐ建設業界において「イノベーションのヒントは、現場の人にある」と信じて日々人材育成に取り組んでいる。