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9/17、木材・木工塗料/塗装特集を発刊しました

2017.09.19
ヒノキの無垢材を多用した「みなとパーク芝浦・区民ギャラリー」

ヒノキの無垢材を多用した「みなとパーク芝浦・区民ギャラリー」

近年、国内の森林の手入れが十分に行われず、国土保全など森林の多面的機能の低下が問題となっている。このため、国は木材の使用を促し、森を育て、林業の再生を推し進めてきている。

木促法(公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律)施行(平成22年)により、公共建築物の牽引で木材需要が高まっている。これにより木材保護塗料分野において「回復傾向にある」と塗料メーカーは話す。

一方で、木工用塗料はどうか。日本塗料工業会の業況観測アンケートで直近2カ月(6月、7月)は前年同月比プラスで推移。しかし、年単位のトレンドでは、ここ数年マイナス傾向が続いている。

木工塗料の需要家である家具業界であるが、塗料同様、国内需要は厳しい景況。しかし、木製家具の輸出金額は5年前に比べ199%の伸びを見せる。特に台湾、香港、シンガポールへの輸出の伸びは大きく、日本の木製家具が富裕層に人気を博していると推測できる。

このようなマーケットのなか、本特集では木の特徴の「やすらぎ」や「あたたかみ」の客観性について文献を辿り調査した。また、木材活用事例では推進する東京都港区の取り組みを取材。さらに、木工分野では、ハイエンド層に顧客を持ち、塗装が強みの家具メーカーに取材を実施した。これからの木工家具における塗装の役割を聞いている。その他、各塗料メーカーの一押し製品を紹介する。