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インタビュー、光塗装工業 岩村晃治社長

光塗装工業 代表取締役社長 岩村晃治氏

自動車以外で需要開拓

 光塗装工業の岩村晃治社長が、社長に就任してから3年半が経過。同社の事業も変革を遂げてきている。中部地区を営業エリアとする企業としては、自動車向けの仕事が少ない。自動車部品の一部が仕事としてあるものの、これも該当車種のモデルチェンジにより、数年後にはなくなるとのことだ。

 現在、主力となっているのはクール宅配便など冷蔵設備付きトラックといった輸送冷機、工業用エアコン、そして海外向けの鉄道車両(ゴムパーツ塗装)が挙げられる。9月が決算期という同社だが、今期の業績は「上半期は鉄道関連の需要が停滞したため、やや伸び悩んだが、下半期は挽回できる見通しで、1年を通して見れば順調」(岩村社長)という。以前、自動車向けの仕事は売り上げの約半分を占めていたとのこと。しかし、要求される品質に対応するためには設備投資が必要なのだが、利益率が低いため採算が合わず、さらにコストダウン要求も厳しいため、縮小策を取ってきた。
 これに対し、鉄道関連の仕事は採算性が良く、現状の社内設備で対応できる。国内では鉄道関連は伸びが見られないが、世界的に見るとインフラ整備の動きと相まって需要が伸びているそうだ。このほか、発注先の大手企業で、自社工場内の塗装ライン閉鎖に伴い、その需要を取り込んでいることも仕事の確保に貢献している。

現場の教育充実化図る

 岩村社長は、世代交代で事業を継承するに当たって「今後の経営方針を巡って対立していることを、他社の事例で聞くことがありますが、当社はスムーズにできたと思います」と言う。特に、岩村宏明会長が社長時代に始めた自動車関連事業を縮小するに当たっては、事前に会長と相談をして決定。アドバイスも受けたとのことだ。「現在の会社をつくり上げ、残してくれていることに感謝しており、断りなく事業を止めることはしません」(岩村社長)。事業継承と併せて、課題となっている人手の確保については、同社では工程別に正社員、海外研修生、派遣社員、パートと分けており、社員数についてはほぼ足りているそうだ。

 課題としては、工場現場スタッフの教育充実化がある。該当スタッフを外部へ研修に出すことが理想だが、仕事上制約があるので、管理スタッフが自然な形で下達していける体制を開始している。日常業務の課題を拾い上げ、対処方法や会社のノウハウを知識だけでなく行動で学習。目標と目的と期限を決めて取り組むことでスキルアップにつながるという。
 話題となっているリスクアセスメントだが、自社に対してどのような影響があるのか、未知数の部分があるとのことだ。社内的には、作業現場の環境測定や、有機溶剤等の健康診断を定期的に実施している。「起きている時間の大部分を会社で過ごすのだから、安全・安心を確保して信頼関係を構築しています」と岩村社長は語る。
 来期については、輸送冷機、鉄道ともに新型の発注による需要の伸びに期待している。売り上げのシェアは輸送冷機が6割、鉄道関連が2割だが、偏りをなくし平準化を図りたいとのこと。新たな開拓分野としては、工作機械分野を挙げる。「まだシェアはわずかですが、売り上げ構成比率が変えられるようにしていきたいです」(岩村社長)。さらに、売上高よりも粗利を重視するとともに、効率化から塗装ラインのフル稼働達成を目標として掲げている。