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インタビュー、タナベ塗装 田邉哲郎社長

愛知県工業塗装協同組合理事長
タナベ塗装 代表取締役社長 田邉哲郎氏

助け合いパイプづくりを元請けと〝 メリット〟開発

 愛知県工業塗装協同組合の42社の組合員のうち、4分の1が自動車関連を仕事としており、ほぼ100%が自動車向けという組合員も存在する。利益が上がっている会員は少なく、3年前には樹脂塗装を手掛けていた会社が廃業したそうだ。トヨタ自動車は車の組み立ては国内工場で行っているものの、各種パーツは海外から調達。このため自動車関係の仕事は減少しており、国内で販売する分だけ国内で生産という形も予想されるという。

 組合員における事業継承やリスク管理も難題である。事業継承については、初代目から2代目への継承はうまくいっているが、2代目から3代目への継承でうまくいかないケースがあるとのこと。3代目はバブル景気を知らず、リーマンショックに見舞われるなど良い経験が少なく、2代目のビジネススタイルには懐疑的になるようだ。とはいうものの、事業を引き継いだ後に、仕事の対象分野が大きく変化した事例は少ない。

 会社の規模によっても、事業継承のスタンスは異なっている。規模の大きい会社は外部から人材を入れて生きていく道もあるが、規模が小さいと、それは困難。身内でも社員でも継承者がいないとなると、廃業か事業売却が視野に入ってくる。リスク管理も、塗装ラインを組んでいるような会社の場合は、防毒マスク着用をはじめ工場内の環境測定や定期健康診断を実施している。しかし、小規模業者では実施していないところがあるとのこと。「せめて定期健康診断だけはやってほしいところです。今の時代、訴えられたら会社が存続できませんから」(田邉氏)。
 組合加入のメリットが見えないという声は、以前からも今もある。田邉氏は組合の理事長に就任した時、「各社の悩みや心配事の解決の場にしたい」という考えを示した。組合員だからこそ得られる恩恵というものを確立。1社単独では対処が難しいことを、組合に入れば解決できるということである。
 それが総会のあいさつにあるように、災害時の助け合いだ。組合での共同購買は需要が減少してメリットは少なくなっている中、BCPを推進し助け合いの精神でタッグを組むことを加入のメリットとする。工塗連で体制を構築して、ホームページなどで情報発信すれば発注先の大手企業が注目し、発注につながることも考えられる。

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