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BASF、2017年自動車カラーマーケ分析

全体のカラーマーケットシェア

BASFのコーティングス事業本部は、「BASF自動車用OEM塗料カラーレポート」において2017年の自動車市場における世界的なカラー分布の分析を発表した。

これによれば、世界のマーケットシェアの39%を占めるホワイトは、強固なポジションを維持し、ブラック(16%)、グレー(13%)、シルバー(10%)とともに、無彩色の人気は変わっていない。有彩色ではブルーとレッドのシェアがほぼ同じであり、ブラウン(4%)が続く。世界的に全車種を見渡すと、小さい車ほどカラーが鮮やかになる傾向にある。
 
欧州市場の特徴として、無彩色のグレーの割合は19%に増加しており、今やブラックと並ぶ人気を誇る。一方で有彩色の中では、ブルーの人気の高く維持し続ける。全体的なシェアは10%と安定しているが、有彩色の中でブルーの比率が大幅に増加。欧州で2017年に製造された有彩色の車のうち、ほぼ2台に1台がブルーだった。
 
北米は、新たな顔料技術による高輝度材の特殊効果への需要が高まる。それにより無彩色でのバリエーションが増えている。また、北米の有彩色ではブルーとレッドが主流。例えばブルーを一つ取っても明度、彩度、および微妙な色相の変化に至るまで、多様な色合いで消費者の特定の好みに合わせた選択肢が広がっている。
 
アジア太平洋地域の自動車用塗料市場は、全体より高い比率の49%をホワイトが占める。この地域で最も好まれる色である。アジア太平洋の文化的背景により、ホワイトは純粋さとインテリジェントな先進技術を表す肯定的なイメージと結びついているとBASFは分析する。またブラウンも特に中型SUVでの人気が高まっている。ホワイトのなかでも特にパールホワイトとブラウンの両方が、高級な趣のスタイリッシュなカラーとして、同市場で位置付けられ、受け入れられている。

有彩色で目立つところでは、明度の強いレッドがある。挑発的でありながらスマートな個性を持つカラーとして、同市場における有彩色の中で、人気が高い。「一般的に自動車のレッドは人目を引きますが、それがアジア太平洋地域の成熟市場における重要な要素なのです」とBASFは分析している。

「BASF自動車用OEM塗料カラーレポート」:https://www.basf.com/documents/corp/en/news-and-media/news-releases/2018/02/BASF_Global_Color_Report_2017.pdf