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NSK、建築仕上塗材等生産数量発表 前年比4・9%減

日本建築仕上材工業会(NSK、藤井実広会長)はこのほど、2017年(平成29年1~12月)の建築用仕上塗材および左官材料・補修材料の生産数量を発表した。それによると、建築用仕上塗材は18万7658tで前年比5・4%減、左官材料・補修材料は37万5839tで同4・7%減、合計で56万3497tの同4・9%減であった。

内訳では、建築用仕上塗材のうち主要11品目について見ると、前年より増加したのは3品目で、防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(防水形複層塗材E)が1万7322tで対前年比3・6%増、石材調仕上塗材が1万1232tで同19・4%増、反応硬化形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(複層塗材RE)が2198tで同9・5%増となった。

残る7品目は減少となり、可とう形合成樹脂エマルション系改修用仕上塗材(可とう形改修塗材E)は5万2994tで同13・3%減、合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材(薄塗材E)は3万2429tで同6・5%減、合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(複層塗材E)は2万5767tで同5・0%減、可とう形外装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材(可とう形外装薄塗材E)は9187tで同8・0%減、合成樹脂エマルション系厚付け仕上塗材(厚塗材E)は8287tで同3・9%減、防水形外装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材(防水形外装薄塗材E・単層弾性)は7884tで同9・7%減、内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材(内装薄塗材W)は4376tで同6・4%減、セメント系厚付け仕上塗材(厚塗材C)は3378tで同15・1%減であった。

2016年に続いて、石材調仕上塗材が対前年比増となり、今回は二ケタ増となった。また、前回は対前年比減であった防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(防水形複層塗材E)と反応硬化形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(複層塗材RE)が増加に転じた。
 一方で、前回は増加したセメント系厚付け仕上塗材(厚塗材C)は対前年比二ケタ減となり、量の多い可とう形合成樹脂エマルション系改修用仕上塗材(可とう形改修塗材E)も同じく二ケタ減となった。 なお、上塗材の水系化率は77・2%であり、昨年とほぼ同様の傾向となった。

左官材料・補修材料の主要品目は、2品目が前年増で生SL材が11万2852m3で同12・1%増、セメント混和用軽量発泡骨材が2458万1159Lで同8・3%増であった。この他は減少となり、建築用下地調整塗材が16万302tで同3・2%減、ラスモルタル用軽量セメントモルタルが11万6443tで同9・5%減、SL材が6万6059tで同2・4%減、薄塗用セメントモルタル材が7324tで同19・9%減、吸水調整材が7248tで同10・2%減となった。
NSKの会員数は55社で、前年より1社増加している。

2017年(平成29年)の全体の生産数量は、建築用仕上塗材は前回同様減少で、前回は横ばいであった左官材料・補修材料も今回は減少となった。NSKでは、天候不順が相次いだこと、サイディングボード仕上げが広がっていることに加え、仕上塗材の薄膜化により使用量の減少があるためではないかと見ている。
推移等は、NSKデータベース