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荒川化学工業、産総研とセラミック膜新手法開発

荒川化学工業と産業技術総合研究所(以下、産総研)の先進コーティング技術研究センターは6月16日、セラミック膜をコーティングする新手法について、共同開発した内容を発表した。

今回発表した技術は、プラスチック基材上に有機無機ハイブリッド膜を下地として形成し、エアロゾルデポジション法(AD法)でセラミック膜を付ける手法。プラスチック基材への低温・低圧でセラミック膜をコーティングができ、実用的なセラミックの表面コーティングが可能となる。

これまで、プラスチック材料は、軽量化が可能であることや成型が容易のことから、金属材料やセラミック材料からの置き換えが進んでいたが、これらの無機材料が持つ硬さや耐傷性、ガスバリア性などの特性を再現するには至っていなかった。また、低温でのセラミック製膜を特長とするAD法のプラスチック基材への応用は、密着性、緻密性、透明性などにおいて十分な性能が得られず、実用化まで進んでいなかった。

この技術により、自動車に使用されているガラス代替や、フラットパネルディスプレイの品質向上など、各種部材の軽量化や、ガスバリア性向上といった技術革新に貢献すると期待される。

今後は、産総研の先進コーティング技術研究センターと日本ファインセラミックス協会(JFCA)による先進コーティングアライアンス(ADCAL、参加企業40社以上)を通じて、協業企業を広く募集し商品化を目指す。

エアロゾルデポジション法:固体状態のセラミック微粉末を常温で基板に吹き付けることにより、加熱することなく機械的な衝撃力だけで、緻密で高透明、高密着力のセラミック被膜を形成する手法。