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老朽橋梁・五輪など好機 

  道路橋や空港・港湾施設から交通関係の交差点の信号の制御器などにまで広がった老朽インフラ対策に加え、2020年をめどにした東京五輪関連や大都市圏の再開発などもあり、防錆・防食塗料の需要への期待は十分だ。日塗工も平成28年度需要予測で構造物向けは8万5千tとし前年比1.7%の上積みを見込んだ。

 実際、全国の橋梁約70万のうち建設後50年が経過し老朽化したものが2013年時点で全体の18%。それが今後、23年で43%、33年には67%にまで増えると国も予想。国交省の審議会が最後通告として一昨年、「最後の警告」を提言した。重大な事故発生を避けるには本格的メンテナンスに急ぎ舵を切るようにと強く求めたもの。国や地方自治体は競って適切な点検・補修によって橋梁を長持ちさせる長寿命化方針を打ち出し、塗り替え需要増が見込める。

 その一方、五輪関連工事は2018~19年がピークの様相。訪日客を当て込んで収容キャパ増を狙うホテル改築や東京でのイベント施設の改装の集中なども含め、東京などの都市改造関連工事も防錆・防食塗料の需要も活発化させそうだ。

 また、道路橋などの作業現場では周辺への臭気問題に加え、一昨年、昨年と連続発生した首都高の火災事故などもあり、作業者の安全性の確保が大きな課題。安全性から有望視される重防食塗料の水性化が検討されつつある。剥離後の旧塗膜には鉛やPCBも含まれており、旧塗膜産廃物の処理対応も課題となっている。

『塗料報知』2016年6月27日号(4145号)掲載