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NPAC、愛知高浜工場を公開

日本ペイント・オートモーティブコーティングス(NPAC)は、5月19日、メディアを対象に愛知県高浜市新田町にある「愛知高浜工場」の見学会を実施した。同工場は第1から第4工場で構成され、敷地面積4万402㎡、建物面積1万9962㎡を誇る。自動車用の溶剤・水性塗料や合成樹脂ワニスを主要製品とし、最大の需要家であるトヨタ自動車に近接する。製・販・技の部門が集約された「マザー工場」として機能している。なお、2024年の同グループ内グローバル品質大会では、優れたQC活動が評価され「Special Award」を獲得している。

見学した第4工場

見学した第4工場は2013年操業で、水性ベースコートが8割、残りをクリヤーが占める。建物内は常時温度20℃、湿度60%で厳格に管理され、外気からのゴミ侵入を防ぐため全館に陽圧がかけられている。
 
塗料製造は、主に「仕込み」、「調色」、「充填」の3工程からなり、指示票はすべてデータ化され、オペレーションガイドに沿って進む。大型原料の投入は自動化され、少量の投入等は2人体制でチェックする。投入される原料は、バーコード管理され、異種原料や分量違いはエラーとなる仕組みだ。さらに、コンタミネーション防止のため、ソリッド、メタリック、クリヤーで作業ツールや充填ポンプを厳格に使い分けている。

原料投入時は、2人体制でチェック

 
仕込み工程で塗料を90%完成させ、自動車塗料最大の花形ポジション調色工程に移る。仕込みを終えた塗料をカートリッジ式塗装機で塗装し、色を決めていく。そこから微調整を平均2回行い、1色につき、1~1・5時間かけて仕上げる。ユーザーの承認を得た色板と照合する色判定は、色差計で取得するデータと、社内の「認定調色士」による目視で行う。
 
調色され、完成した塗料は充填される。充填用ドラム缶にも品質への強いこだわりがある。内部底面は同社独自の滑らかな「なべ底」形状のドラムもあり、ゴミの堆積を防ぐ工夫が施されている。クリヤーの充填では、オイル、マグネット、ゴミブツの3つのフィルターを通し、何重ものろ過で品質を担保する。

NPAC独自の充填用ドラム缶(㊨)は、ゴミの堆積を防ぐ。既存品(㊧)

 
自動車用塗料において、同社の強みにまず調色士の存在があるだろう。日本で生産される自動車の外板ボディ色を支えていると言っても過言ではない。認定調色士は、目視で黄色の違いについて、その黄みが原色由来なのか、アルミ由来なのかを見極められる。こうした国内に数人しかいない高難易度の色合わせ技術を持つ特別な調色士が在籍しており、技術者を育てるプログラムも用意されている。
 
また、品質の裏側には、日本ペイントグループ全体で「SMP(ストロング・マニュファクチュアリング・プログラム)」を実行している。工場の目標から係数目標、個人の習得率へと落とし込み、現場力を極限まで高めている。厳格な管理と職人技の融合が同社の圧倒的な強みである。