WEB塗料報知|塗料・塗装、コーティング業界のプラットフォーム

関西ペイント、売上伸長も営業利益減

関西ペイント(毛利訓士社長)は11月10日、2023年3月期第2四半期連結決算を発表した。
 
売上高は前年同期比23・3%増の2507億円、営業利益は同6・4%減の157億6200万円、経常利益は同1・3%増の210億4100万円、親会社株主に帰属する四半期純同利益は同7・7%増の123億7100万円となった。
 
セグメント別の業績では、日本は自動車分野では自動車生産台数が前年を上回り、売上は前年を上回った。工業分野では市況が低調に推移した一方、販売価格の改善に取り組んだことなどから売上は前年を上回った。建築分野、自動車分野(補修用)および防食分野では、市況の本格的な回復には至らなかったものの販売価格の改善に取り組み、売上は前年を上回った。船舶分野では市況は回復し売上は前年を上回った。利益は原材料価格高騰の影響を受けた一方で、為替差益の発生などにより前年を上回った。これらの結果、売上高は同7・1%増の735億3700万円、経常利益は同33・6%増の88億5900万円となった。
 
インドは、自動車分野では自動車生産台数が前年を上回ったことに加え、建築分野とともに前年が新型コロナウイルス感染症拡大を抑止するためのロックダウンの影響を受けていたことや販売価格の改善に取り組んだことなどから、売上、利益ともに前年を上回った。 これらの結果、売上高は同49・8%増の681億5600万円、経常利益は同58・8%増の62億6800万円となった。
 
欧州は、トルコでは自動車分野および工業分野を中心に販売価格の改善に取り組み、売上は前年を上回った。その他欧州各国においても、工業分野および建築分野を中心に堅調な需要に支えられ売上は前年を上回り、欧州全体の売上は前年を上回った。 これらの結果、売上高は同31・6%増の544億6700万円、経常利益は同67・6増の12億8600万円となった。
 
アジアは、中国においては自動車生産台数が前年を下回り、自動車分野での売上は前年を下回った。工業分野では産業機械向け塗料は主要顧客の需要が減少し、売上は前年を下回った。これらの結果、中国全体での売上は前年を上回った。インドネシア、タイおよびマレーシアにおいては、自動車生産台数の回復を受け、売上は前年を上回った。一方で、利益は原材料価格高騰による影響および持分法投資利益の減少などにより前年を下回った。 これらの結果、売上高は同11・3%増の321億6800万円、経常利益は同30・7%減の32億6300万円となった。
 
アフリカは、販売価格改善の取組みにより南アフリカ地域の売上は伸長した。東アフリカ地域では、建築分野において堅調な需要を取り込み売上は伸長し、アフリカ全体の売上は前年を上回った。また、過年度より継続している不採算事業の整理による固定費削減に加え、感染症関連保険金の受領もあり、利益は前年を上回った。 これらの結果、売上高は同18・9%増の190億9800万円、経常利益は同71・8%増の8億8300万円となった。
 
その他では、北米では自動車生産台数が前年を上回り、売上は前年を上回った。一方、利益は原材料価格の高騰による影響および持分法投資利益
の減少などにより前年を下回った。 これらの結果、売上高は同16・5%増の32億7100万円、経常利益は同52・5%減の4億8000万円となった。
 
また、2023年3月期通期の連結業績予想については、売上高は同19・3%増の5千億円、営業利益は同6・3%増の320億円、経常利益は同3・7%増の390億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同13・3%減の230億円に修正した。