大日本塗料、AGCコーテックを子会社化
2025.09.05
大日本塗料は8月29日、AGCが保有するAGCコーテックの全株式を2025年12 月下旬に取得し、子会社化することを目的とする株式譲渡契約書を締結した。
大日本塗料は、2026中期経営計画(2024~2026)で連結売上高800億円、連結営業利益 80 億円を財務目標に掲げている。この達成に向け、成長市場・先駆的領域への注力、外部リソースの獲得・活用による事業基盤の拡大、人材および事業活動の全社最適化を基本方針とし、取り組んでいる。M&Aも視野に入れ、塗料事業の基盤拡大および抜本的な効率化を推進している。
今回、株式取得となるAGCコーテックは、ふっ素樹脂塗料分野において高い技術力を有する。1983年に高耐候性常温硬化型ふっ素樹脂塗料「ボンフロン」の商品化に成功し、1991年には世界初、水性ふっ素樹脂塗料「ボンフロン水性」を展開していた。その後も同樹脂塗料のラインアップを広げ、近年では機能性塗料の開発を進めていた。
大日本塗料は、AGCコーテックの持つ技術をグループ内に取り込むことで、既存技術との融合・昇華により、技術優位性の高い製品開発を目指す。また、ふっ素樹脂塗料市場におけるプレゼンスの向上を狙い、両社の統合効果を通じ、企業価値のさらなる向上を図る。
現在、AGCコーテックの株式について、親会社であるAGCが 90%、大日本塗料が 10%を保有している。今回の契約によりAGCが保有する全株式を取得し、AGCコーテックの子会社化を進める方針だ。