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【決算】アネスト岩田、売上・利益共に減少

2025.12.07

アネスト岩田(三好栄祐社長)は11月10日、2026年3月期第2四半期(中間期)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比2・7%減の263億2500万円、営業利益は同15・2%減の25億1100万円、経常利益は同4・8%減の32億9600万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同1・5%減の21億6千万円となった。
 
セグメント別の業績では、日本は、圧縮機製品では値上げ効果に加え積極的な商談活動が奏功し、オイルフリースクロール圧縮機の売上が増加した。真空機器製品では、サービス子会社において真空ポンプに関する修理・メンテナンス案件の注文が増加したことで、売上が伸長した。塗装機器製品では、一般塗装市場向けスプレーガンの販売台数減少により売上は減少したものの、市場シェアは前年同期と同水準を維持した。塗装設備製品では、自動車部品向け塗装設備などの納入があった一方で、環境装置の販売が低調に推移したことで、売上は減少した。その他事業では、大手通販サイトでの取扱い開始に伴う販路拡大により、ECサイト向けエアーブラシの売上が増加した。これらの結果、売上高は同6・8%増の129億6500万円、セグメント利益同8・4%減の12億7300万円となった。
 
欧州は、圧縮機製品ではOEM供給先の需要が引き続き拡大したことにより、オイルフリー圧縮機の売上が増加した。塗装機器製品では、エアーブラシの販売は拡大したものの、自動車補修市場向けスプレーガンの売上が減少したため、全体として売上は減少した。これらの結果、売上高は同7・0%減の48億8600万円、セグメント利益は同17・4%減の4億6400万円となった。
 
米州は、圧縮機製品ではブラジルにおいて車両搭載市場向け圧縮機の販売が拡大した一方で、アメリカの関連会社において車両搭載市場向けや医療市場向け圧縮機が低調に推移したことで、総じて売上は減少した。真空機器製品では、前年同期比で微増となった。塗装機器製品では、アメリカにおいてスプレーガンに加え、販路見直しの影響によりエアーブラシの売上が減少した。これらの結果、売上高は同12・2%減の34億3800万円、セグメント利益は同24・6%減の4億2200万円となった。
 
中国は、圧縮機製品では中国国内需要の縮小や欧州市場向け中形圧縮機の輸出販売の減少が継続したことで、売上は減少した。真空機器製品では、  前連結会計年度末よりリチウムイオン電池製造関連装置向け真空ポンプの販売低迷が継続したことに伴い、売上が減少した。塗装機器製品では、マーケティング活動の奏功により工業塗装市場向けおよび自動車補修市場向けスプレーガンの売上が増加した。塗装設備製品では、工業製品向け塗装設備の納入が完了したことにより、売上は増加した。これらの結果、売上高は同13・4%減の56億9700万円、セグメント利益は同37・0%減の2億9400万円となった。
 
その他は、圧縮機製品ではインドにおける特定市場向け小形圧縮機の売上が減少した一方で、タイにおいてはローカル販路開拓の成果などにより、売上は拡大した。塗装機器製品では、東南アジアの子会社によるマーケティング活動強化の成果により、タイを中心とした地域で売上が引き続き増加した。塗装設備製品では、インドにおいて当中間連結会計期間に納入時期を迎える案件が少なく、売上が減少したが、受注残高は増加傾向にある。これらの結果、売上高は同4・0%減の45億1500万円、セグメント利益は同7・3%減の5億9300万円となった。