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BASFジャパン、自動車カラートレンド

2025.11.07

BASFジャパンは、「2025~2026年自動車のカラートレンド予測」を10月15日に発表。同日、神奈川県横浜市戸塚区の同社戸塚事業所で記者向けに説明会を実施した。例年、5年後を見据えたトレンド予測を行ってきたが、自動車塗装の開発サイクルは早くなっており、今回は2年後の予測であると説明があった。

今年のコレクション名(=コンセプト)は「「DRIVING THE PROXY(プロキシを駆動する)」。同テーマには、創造的なインスピレーションや影響力が、さまざまな源泉からどのように得られるかを探り、自動車業界におけるデザイン上の意思決定をダイナミックに形作るためのプロキシ(代理)として機能するとの、意味合いが込められている。
 
トレンド予測として、クール系の色調からブラウン色のような温かくより情感豊かな色相へ。パステルカラーも継続してトレンドとしてあるが、ビビットの色より深みのある色への移行。また、材料では、再生可能またはリサイクル原料への使用などがある。

アジア太平洋地域キーカラーを「PHYGITAL MAGNETAR(フィジタル マグネター)」 

アジア太平洋地域では、キーカラーとした「PHYGITAL MAGNETAR(フィジタル マグネター)」は、明るいホワイトのハイライトをもつ温かみのある滑らかなメタリックカラー。絶え間ないイノベーションへの追求と、穏やかさと明瞭さへの強い欲求という、この地域が抱える2面性をイメージしているとのこと。通常3コートでないと粒子間が出ないが、樹脂、アルミ材の選定、粘性制御等により2コートで実現している。
 
中国市場においては、以前はホワイトや原色が多かったが自動車産業が成熟し、新しい色を求める市場になってきたという。加えて、最近見られるトレンドとしては、バイオレットのような中国独自の伝統色なども見られてきている。背景には自国のカルチャーを認めて、誇りをデザインに反映している。
 
ブラックはそこまで塗色の違いを出すのは難しいが、サステナビリティ材料や機能性の面でブラック色域にイノベーションが集中している。