【決算】コニシ、売上増で利益も増加
コニシ(松端博文社長)は4月25日、2025年3月期連結決算を発表した。売上高は前年同期比2・2%増の1358億7600万円、営業利益は同3・5%増の106億4900万円、経常利益は同3・6%増の111億9400万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同10・1%増の80億8400万円であった。
セグメント別で、ボンドは、一般家庭用分野において、ホームセンター向けやコンビニエンスストア向けが順調に推移。住関連分野では、建築コストの上昇による新設住宅着工戸数の減少を受け、内装工事用接着剤等の販売は低迷したが、市場開拓を進めている建築資材製造用や外壁タイル用接着剤は新製品の採用が進み、売上は増加した。産業資材分野では、新規開拓を進めている自動車・電子部品に使用される弾性接着剤や紙関連用水性接着剤、パネル用接着剤の拡販が進み、売上が増加した。建築分野および土木分野では、改修工事案件の増加に伴い、建築用シーリング材の売上が増加した。この結果、売上高は同3・2%増の738億9800万円、営業利益は同4・5%増の69億300万円となった。
化成品は、化学工業分野では中国経済減速の影響を受け、樹脂原料の生産調整が長期化し売上が減少。自動車分野では、認証不正による取引先の工場稼働停止や仕入価格に連動する販売単価の下落等の要因により売上が減少した。電子電機分野では、スマートフォン向け商材の新機種への横展開やコンデンサ向け商材が伸長し、利益が増加した。この結果、売上高は同6・0%減の369億2900万円、営業利益は同2・9%増の13億5400万円となった。
工事事業では、計画どおりに工事が完工したことで売上および利益が増加した。また、公共事業を中心としたインフラおよびストック市場の補修・改修・補強工事の受注活動は順調に進捗した。この結果、売上高は同13・7%増の248億6100万円、営業利益は同1・1%増の22億6900万円となった。
その他は、不動産賃貸業等で、売上高は同4・3%増の1億8600万円、営業利益は同31・5%増の1億6400万円となった。
2026年3月期の通期業績予想は、売上高は同4・5%増の1420億円、営業利益は同0・2%増の106億7千万円、経常利益は同0・1%増の112億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同0・2%増の81億円を見込む。