【決算】大日本塗料、売上大幅伸長も利益減少
大日本塗料(里隆幸社長)は2月10日、2026年3月期第3四半期の連結決算を発表した。 売上高は前年同期比27・5%増の702億4600円、営業利益は同24・5%減の29億8600万円、経常利益は同23・0%減の34億2千万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同45・6%減の20億2千万円となった。
売上高は、一部製品におけるJISマーク表示の一時停止処分による影響により販売が低調に推移するなか、前期に連結子会社となった神東塗料グループの損益を当期より連結に含めたことにより、前年同期を大きく上回った。
一方で、当該連結化による利益面への寄与は国内、海外ともに限定的であるほか、販売の伸び悩みによる収益性の低下や人件費等を中心とした経費増加の影響が大きく、営業利益および経常利益は前年同期を下回った。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前期に計上された子会社株式売却益の剥落もあり、前年同期を下回った。
なお、JISマーク表示の一時停止処分については、2025年11月14日付で処分解除となった。今後は、本件処分解除に伴う販売の早期回復を図るとともに、神東塗料グループとのシナジー効果を早期に発揮させることで、グループ全体の収益改善に努めていく。
セグメント別の経営成績では、国内塗料事業は、一般用分野はJISマーク表示の一時停止処分が解除されたものの、販売の本格的な回復には至らず、売上高は前年同期を下回った。工業用分野は、自動車部品用途や金属建材用途などの一部市況が低調に推移し、売上高は前年同期を下回った。インク・分散技術関連は、需要が底堅くした推移したほか新規顧客の獲得により、売上高は前年同期をわずかに上回った。セグメント全体の売上高は、神東塗料グループの連結化により前年同期を大きく上回った。営業利益は、製品ミックスの改善や価格是正に継続して取り組んだものの、販売の伸び悩みによる収益性の低下に加え、人材確保・育成に向けた人件費の増加により、前年同期を下回った。この結果、セグメントの売上高は同 38・5%増の541億4900万円、営業利益は同 44・3%減の10億3200万円となった。
海外塗料事業は、東南アジアは日系自動車メーカーの生産低迷に伴う需要減少が継続したものの、神東塗料グループの連結化により、売上高は前年同期を上回った。メキシコは、日系自動車メーカーの生産台数は前年同期を上回る推移をしているものの、低採算品の販売抑制に加え、主要顧客における在庫調整の影響から販売が減少し、売上高は前年同期を下回った。中国は、各種工業用途における需要の減少により、売上高は前年同期を下回った。セグメント全体の営業利益は、東南アジアおよびメキシコにおいて販売が低迷したものの、中国におけるコスト抑制により前年同期を上回った。この結果、セグメントの売上高は同2・5%増の63億4600万円、営業利益は同14・1%増の2億9300万円となった。
照明機器事業は、LED照明分野は再開発案件を中心とした商業施設向けや宿泊施設向けの堅調な需要に支えられ、売上高は前年同期を上回った。一方、UVランプ分野における特定顧客向けの需要の減少や、蛍光灯分野における市場縮小による需要の減少等により、セグメント全体の売上高は前年同期をわずかに下回った。営業利益は、価格戦略により製品収益性のさらなる向上が進展したものの、前期に実施した本社移転に伴う減価償却費の増加や人材確保・育成のための人件費の増加が影響し、前年同期を下回った。この結果、セグメントの売上高は同0・2%減の75億3300万円、営業利益は同 10・3%減の13億5千万円となった。
蛍光色材事業は、顔料分野はEU地域等における海外向け需要の回復や文具向けへの新規採用により、売上高は前年同期を上回った。加工品分野は、前期における大口物件の剥落により、売上高は前年同期を下回った。これにより、セグメント全体の売上高は前年同期を下回った。営業利益は、高付加価値製品の販売伸長および経費圧縮に努めたことにより、前年同期を上回った。この結果、セグメントの売上高は同5・3%減の8億100万円、営業利益は同4・6%増の4千万円となった。
その他事業は、物流事業は取扱量の減少により、売上高は前年同期を下回った。塗装工事事業は、工事受注が回復し、売上高は前年同期を上回った。セグメント全体の営業利益は、塗装工事において収益率の高い物件受注の増加により、前年同期を上回った。この結果、セグメントの売上高は同 1・0%減の14億1600万円、営業利益は同0・6%増の5900万円となった。

