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【決算】藤倉化成、売上減も利益面は伸長

2025.11.27

藤倉化成(栗原進社長)は11月13日、2026年3月期第2四半期(中間期)の連結決算を発表した。 売上高は前年同期比7・1%減の269億5800万円、営業利益は同39・8%増の10億1700万円、経常利益は同9・0%増の11億8200万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同19・7%増の8億5700万円であった。
 
セグメント別業績でコーティングにおいては、自動車向け塗料の国内販売は、採用車種の生産延期等の影響を受け、低調な結果となった。一方、海外販売はインド・ベトナム・インドネシアでの販売が好調に推移した。自動車向け以外の塗料については、化粧品容器用塗料が復調し堅調に推移した一方、ホビー用塗料の販売は国内や中国での販売が低調に推移した。この結果、売上高は同10・4%減の137億5800万円、営業利益は同15・5%減の4億1700万円となった。
 
塗料においては、新築用塗料の販売は、主要顧客において好不調の差は出たものの、売上高は概ね前年並みとなった。リフォーム用塗料の販売は、集合住宅向けの販売が堅調に推移した。この結果、売上高は同12・1%増の64億4500万円、営業利益は同269・0%増の3億6300万円となった。 
 
電子材料においては、車載向け製品や電子機器向け製品の販売が堅調だった一方、パソコン向け製品の販売が低調に推移した。この結果、売上高は同4・9%増の20億3900万円、営業利益は同37・6%増の6千万円となった。
 
化成品においては、トナー用樹脂や電荷制御剤の販売が前年を下回った。一方、粘着剤分野では新商品の立ち上げや品種構成の見直しが寄与し、販売が好調に推移した。メディカル材料分野では、主力製品の糖尿病診断薬試薬の販売が海外市場で苦戦したものの、前年比ではプラスとなった。この結果、売上高は同6・7%増の24億5800万円、営業利益は同232・5%増の2億500万円となった。
 
合成樹脂においては、建材、照明、カーナビ用製品の販売は好調であったが、売上の大きな割合を占める北米向けのアクリル樹脂原料やリチウムイオン電池用増粘剤の販売が低調に推移した。この結果、売上高は同38・5%減の22億6千万円、営業損失は2800万円(前年同期は営業利益3千万円)となった。
 
なお、5月13日に公表した通期連結業績予想を9月30日に修正。売上高は予想より4・5%減の535億円と下方修正したが、営業利益は同6・7%増の16億円と上方修正。経常利益は18億円のまま据え置き、親会社に帰属する当期純利益も12億円のまま据え置いた。