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【決算】関西ペイント、売上横ばいも利益減少

関西ペイント(毛利訓士社長)は8月8日、2026年3月期第1四半期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比0・5%減の1446億8千万円、営業利益は、原価低減など利益改善に取り組んだものの固定費の増加などにより同19・0%減の122億4100万円、経常利益は、為替差益の減少などにより同27・8%減の143億7800万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同28・6%減の84億8100万円となった。
 
セグメント別の業績で日本は、自動車分野では、自動車生産台数が前年を上回ったことに加え、販売価格の改善に取り組んだことにより、売上高は前年を上回った。工業分野、建築分野および防食分野では、市況低調の影響により売上高は前年を下回った。船舶分野では、足元の需要が前年を下回る水準で推移したことにより、売上高は前年を下回った。セグメント利益は、主に建築、防食および船舶分野の減収影響を受けて前年を下回った。これらの結果、セグメント売上高は同4・9%減の392億7千万円、セグメント利益は同14・7%減の50億9400万円となった。
 
インドは、建築分野では市場競争の激化や低価格品へのシフトにより売上高は前年を下回った。自動車分野では、自動車生産台数の増加により現地通貨ベースの売上高は前期を上回ったが、インド全体の売上高は、円高による為替換算の影響により、前年を下回った。セグメント利益は、販売管理費の削減に努めたものの、減収の影響により前年を下回った。これらの結果、セグメント売上高は同8・2%減の369億6400万円、セグメント利益は同18・4%減の44億2100万円となった
 
欧州は、トルコでは自動車生産台数が前年を下回り、売上高は前年を下回った。その他欧州各国においては、前年に行ったボルトオン型M&Aの寄与もあり、売上高が前年を上回った結果、欧州全体の売上高は前年を上回った。セグメント利益は、原材料価格が安定して推移したものの、インフレの影響により人件費などの固定費増加に加え、持分法による投資利益が悪化したことにより、前年を下回った。これらの結果、セグメント売上高は同12・8%増の378億8700万円、セグメント利益は同97・0%減の2600万円となった。
 
アジアは、中国では自動車生産台数は前年を上回り、売上高は前年を上回った。タイ、インドネシアおよびマレーシアでは自動車生産台数減少の影響を受け、アジア全体の売上高は前年を下回った。セグメント利益は、自動車分野の減収の影響を受け、前年を下回った。これらの結果、セグメント売上高は同3・9%減の166億1600万円、セグメント利益は同14・4%減の25億円となった。
 
アフリカは、南アフリカおよび近隣諸国では慢 性的な電力不足や政情不安が続く中にあっても、前年から新規顧客の獲得の寄与もあり、売上高は前年を上回った。東アフリカ地域では、主力の建築分野に加え、工業分野においても売上高は堅調に推移した。セグメント利益は、原材料価格の安定に加え、セールスミックスの改善に取り組んだことから、前年を上回った。これらの結果、セグメント売上高は同12・4%増の114億9200万円、セグメント利益は同35・8%増の10億8100万円となった。
 
その他は、北米では自動車生産台数が前年を下回り、売上高は前年を下回った。セグメント利益は、減収の影響に加え、持分法による投資利益も減少したことなどにより、前年を下回った。これらの結果、セグメント売上高は同9・4%減の24億4900万円、セグメント利益は同46・2%減の6億100万円となった。