日本ペイントHD、学生国際デザインコンペ
日本ペイントは、学生国際建築デザインコンペティション「AYDA Awards(アイダアワーズ)2024」(AYDA)およびアジアをまたぐカラーデザインコンテスト「Creative Colour Awards(クリエイティブ カラー アワード)2025」(CCA)の授賞式を、6月20日午後零時20分から東京都品川区東品川のWHAT CAFEで開催した。
AYDAは日本ペイントホールディングスグループがグローバルで開催する建築・デザインを学ぶ学生向けの国際建築コンペティション。「多様性を受け入れ、社会にまなざしを向けることのできる未来の建築家・デザイナーの育成」を目的に、2008年から開催している。今年は16カ国・地域から8千件を超える応募があった。
今回、中国の広州美術学院のMike Huang氏が建築部門で、インドネシアのバリ・インスティテュート・オブ・デザイン・アンド・ビジネスのAdelia Meysa氏がインテリアデザイン部門で、それぞれ年間最優秀デザイナーに選ばれた。日本人では、東京都市大学大学院総合理工学研究科建築都市デザイン専攻の柏﨑健汰氏が「日本ペイントカラー賞」を受賞している。
CCAは、同社アジア14カ国・地域のグループ会社を横断し開催されるカラーデザインコンテスト。世界中の建築・インテリア・空間デザインプロジェクトにおいて斬新な色彩表現を称える舞台として各部門の優秀賞および全部門から最優秀賞が発表され、日本人の建築家である西久保毅人氏(ニコ設計室)がインテリアデザイン部門で受賞した。
授賞式では、日本ペイントホールディングスの若月雄一郎社長が、「AYDA Awardsを通じて学生を支援し、成長を後押しすることで、デザインの未来を創造し、将来の世代に向けて前向きな変化をもたらす、より強固で持続可能なコミュニティを構築することを目指している。次世代のビジョンを持つ人々が私たちの暮らし方を再定義するこのムーブメントを当社が支えていることを誇りに思う」とあいさつした。
また、クロージングスピーチでは、NIPSEAグループCEOで日本ペイントホールディングスのウィー・シュー キム社長が「AYDA Awardsは、デザインが社会の成長の原動力になると確信する当社にとって不可欠なもの。今年のテーマ『CONVERGE: Glocal Design Solutions』では、コラボレーションや相互理解、情熱を分かち合うことで、いかに大きなインパクトを生み出せるかが強調されている。今後も次世代のデザイナーたちが、グローバルな視点とローカルな課題解決の架け橋として活躍し続けることに期待する」と述べた。

日本ペイントカラー賞を受賞した「サーモスバルーン」
日本ペイントカラー賞を受賞した柏﨑氏は「『サーモスバルーン』と題した私の提案は、埋立地が孕むさまざまな問題をポジティブなものへと変化させる提案である。埋立地のメタンガスによる事故が話題になったが、埋立地から生成されるメタンガスを『サーモスバルーン』に保管し、必要に応じて、メタンハイドレートへと変化させる施設を提案した。花のように風に煽られゆらゆらと揺れ動きながらメタンガスを保管するが、従来の都市の輪郭の風景、埋立地が抱えるメタンガスの問題を一変させ、新たな共存の風景を作り出すことができるのではないか」とコメントした。