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【決算】日本ペイントHD、利益面で二桁増に

2025.11.27

日本ペイントホールディングス(若月雄一郎社長、ウィー・シューキム社長)は11月14日、2025年12月期第3四半期連結決算を発表した。売上収益は、今年3月に買収完了したグローバル・スペシャリティ・フォーミュレーターであるAOC、LLCをはじめとした企業群を傘下とするLSF11 A5 TopCo LLC(AOC)による業績寄与などにより、前年同期比7・8%増の1兆3183億7800万円、営業利益は同36・4%増の1905億7900万円、税引前利益は同36・6%増の1825億5200円、四半期利益は同39・3%増の1362億6千万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同38・6%増の1343億3600万円と、利益面でいずれも前年比二桁増となった。
 
セグメント別の状況を次に示すが、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントとしてAOCを追加している。
 
日本は、自動車用塗料の売上については、自動車生産台数が前年同期に減少した反動から増加したことにより、前年同期を上回った。工業用塗料の売上は、製品値上げの浸透が進んだものの、市況が低調に推移した影響を受けて、概ね前年同期並み。一方、汎用塗料の売上は、新製品をはじめとした高付加価値製品の拡販を進めたものの、物価高騰に伴い改修工事が低調に推移したことで、前年同期を下回った。この結果、売上は同1・2%増の1513億6300万円、営業利益は増収効果や販管費率の改善により、同2・9%増の143億400万円であった。

NIPSEAは、自動車用塗料の売上については、タイにおいて自動車生産台数が減少した影響を受けたものの、中国において自動車生産台数が増加し、中国現地メーカー向けの販売が好調だったことから、全体では前年同期を上回った。一方、汎用塗料の売上は、マレーシア、シンガポール、インドネシア等の主要市場において販売数量が増加したものの、その他のアジア地域において消費者センチメントなどの市況低下が低下したことにより、前年同期を下回った。この結果、売上収益は同1・5%減の6709億7900万円、営業利益は原材料費率の改善やコスト削減策の奏功により、同15・0%増の1054億5200万円となった。
 
DuluxGroupは、汎用塗料の売上については、太平洋において若干のシェア獲得や製品値上げの浸透が進んだほか、欧州においてフランス市場の軟調をその他の市場が保管したものの、円高の影響を受けたことで前年並みとなった。一方、その他周辺事業の売上は、太平洋におけるホームインプルーブメント市場の不振や、欧州におけるETICS(断熱材)需要低迷等により、前年同期を下回った。この結果、売上は同1・7%減の2938億3300万円、営業利益は同1・5%減の292億800万円であった。
 
米州は、自動車用塗料の売上については、自動車生産台数が減少したことにより、前年同期を下回った。汎用塗料の売上も、米国経済の不確実性と住宅市場の低迷継続による需要減少の影響を受け、前年同期を下回った。この結果、売上は同2・8%減の905億4900万円、営業利益は同18・2%減の57億1千万円となった。
 
AOCは、その他周辺事業の売上が、主にマクロ経済環境の悪化に伴う市場需要低下の影響を受けた。この結果、売上は1116億5400万円、営業利益は396億9300万円であった。