日本ペイントHD、東京大学との共同研究が受賞
日本ペイントホールディングスでは東京大学と締結している産学協創協定に基づく共同研究を進めている。その活動の一環として、東京大学生産技術研究所 立間徹教授、Lee Seung Hyuk助教らと、同社子会社の日本ペイント小川弘隆研究員との研究グループが、応用物理学会が主催する「第86回応用物理学会秋季学術講演会」にてPoster Awardを受賞した。
本講演会は2025年9月7日から10日の間、名城大学天白キャンパスにて開催され、4日間で約8400名が参加し、983件のポスター発表が行われた。その中から18件が本賞に選ばれ、本グループが応用物性科名で本賞を受賞した。
従来、ITOナノ粒子は主に有機溶媒中で合成されるため、表面保護剤がセンシングの阻害要因となるが、今回の研究により、保護剤フリーのITOナノ粒子を合成する方法を開発した。これにより、大気下で溶液や有機保護剤を使わずとも、簡便にITOナノ粒子を合成・担持できるように なる。これらの技術は塗料・塗膜に関する分析活用(センシング技術活用)や塗膜付加価値への応用が期待できる。さらに、センサーの観点では、例えば原料の受け入れ検査の精度を上げることにより塗料・塗膜不具合発生頻度の大幅低減を可能にすることを目指している。
発表の概要は次の通り。
▽発表内容=レーザーアブレーションで作製したITO(アイ・ティ・オー)ナノ粒子集合体を用いた、プラズモニック屈折率センサー
▽発表のポイント=① レーザーアブレーション法により保護剤フリーでITOナノ粒子を合成/②そのITOナノ粒子基板で、近赤外領域における屈折率をセンシングし、周囲屈折率変化に伴う波長シフトと高い感度・センシング能を実証/③ ITO特有の屈折率感度挙動のメカニズムを解明し、新たなプラズモニック屈折率センサー開発のための指針を確立
同社グループは、今後も共同研究成果をもとに、実社会への安全・安心の提供、社会貢献の早期実現を果たしていく。
