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【決算】オリジン、経常利益が大幅増に

オリジン(稲葉英樹社長)は5月13日、2025年3月期連結決算を発表した。売上高は前年同期比2・1%増の288億300万円、営業損失は2億4600万円(前期は営業損失5億8300万円)、経常利益は同392・1%増の2億800万円、親会社株主に帰属する当期純損失は8300万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失14億6800万円)となった。
 
セグメント別の業績は、エレクトロニクス事業は、半導体製造装置用電源が関連する設備投資抑制の影響により前期比で減収、医療用電源は微増収となった。通信用電源は主力機種の入れ替え需要により大幅増収、モビリティ関連は新製品投入により増収となった。その結果、売上高は同10・8%増の75億400万円、セグメント利益は同422・0%増の8億3900万円となった。
 
メカトロニクス事業は、ギ酸還元真空リフロー炉(VSM)の受注販売に注力したものの、メイン市場の中国向けが引き続き市況の急減速を受け、想定していた売上に至らなかった。光学レンズ貼合装置(OLB)についても、市場の立ち上がりが遅れており、低調な結果となった。その結果、売上高は同25・8%減の11億8400万円、セグメント損失は7億6900万円(前期はセグメント損失6億4200万円)となった。
 
ケミトロニクス事業は、主力のモビリティ関連で国内は生産調整の影響を受けた。一方、海外は日系自動車メーカーの販売不振による影響が長引いたことにより売上が伸び悩み、前期比で減収となった。その結果、売上高は同5・2%減の100億7700万円、セグメント利益は同36・4%減の6億4800万円となった。
 
コンポーネント事業は、金融機器関連は新紙幣特需の反動減により低調に推移、産業機器関連も半導体製造装置市場向け売上が伸長せず低調な結果となった。一方で、主力の事務機器関連が堅調に推移したことに加え、モビリティ関連が採用拡大に伴い大きく伸長したことが寄与し、増収となった。その結果、売上高は同9・2%増の83億1400万円、セグメント利益は同21・7%増の9億8千万円となった。
 
その他(半導体デバイス事業)は、連結子会社である北海道オリジンの半導体製品および間々田工場の一部半導体製品における生産終了に伴う最終受注の増加により、増収となった。その結果、売上高は同8・2%増の17億2200万円、セグメント利益は同13・8%増の5700万円となった。
 
2026年3月期の通期業績予想は、売上高は同4・2%増の300億円、営業利益は8千万円、経常利益は同91・6%増の4億円を見込む。