【決算】メーカー概況、 船舶新造船が堅調維持
2025.11.27
上場する主要塗料関連メーカーの2026年3月期第2四半期決算が発表された。集計した12社の内、売上が前年度比増加した企業は6社、営業利益面でも6社であった。米国の関税政策による影響やウクライナ・中東情勢の長期化によるエネルギー価格や原材料価格の高止まりなど、経営環境は依然として先行き不透明な状況が続いている。

建築分野では、集合住宅向け需要は安定した基調を維持したが、全般的には市況低迷の影響により減少傾向で推移した。工業分野も、粉体塗料の出荷が引き続き好調な面もあったが、市況低迷の影響などから減少傾向の推移となった。船舶分野では、新造船で需要が堅調に推移するなか、製造コストに見合った販売価格の適正化の継続推進などにより売上が増加傾向。修繕船もIMO(国際海事機関)燃費規制への対応など、船舶のCO2排出削減への動きを受けて世界的に高性能船底防汚塗料への需要の高まりなどから堅調に推移した。自動車では、自動車メーカーの販売不振で一部生産量が減少したことで、塗料の出荷量が減少。DIY・家庭用分野は、個人消費の節約志向の高まりなどから、マイナス傾向で推移した。

