日塗装総会&全国大会、希望ある業界構築へ
日本塗装工業会(加藤憲利会長)は、第66回定時総会および第49回全国大会を5月22日、青森県青森市堤町のリンクステーションホール青森で開催した。

全国の会員が集結した定時総会
定時総会は午後2時から行われ、国歌・会歌斉唱の後、あいさつに立った加藤会長は「青森県支部と東北ブロックの皆様方にご尽力をいただき、本総会の開催に至った。本会では、昭和53年に制定された業界歌「のびよわれらの日塗装」にもある通り、「町づくりとしての塗装」や「世界のなかまと手をつなぎ国づくりを支える塗装」に象徴される理念のもと、次世代担い手の確保と処遇改善に取り組んでいる。昨年改正された担い手三法を受け、中小や地場にも適正な賃金と休日が浸透するよう関係機関への働きかけを強化している。また、東南アジア諸国との連携を通じた外国人材の受け入れや研修再開の可能性も模索している。全国約2300会員の力を結集し、ジェンダーや国籍を超えて希望ある塗装業界の構築を進めていきたい」と述べた。
続いて会長表彰が行われた。各受賞者は次の通り。
▽第25回ペインテナンスキャンペーン2024・施工件数上位10社=1位:郡山塗装(福島県)、2位:五日市塗装工業(岩手県)、3位:尾﨑塗装工業(高知県)、4位よしだ(愛媛県)、同:サセイペイント工業(秋田県)、6位:北村塗装店(香川県)、7位:北村塗装店(高知県)、8位:松永塗装(熊本県)、9位:カトペン(山形県)、10位:ユタカペイント(群馬県) ▽同支部表彰(施工件数/会員数上位10支部)=1位:高知県、2位:福島県、3位:熊本県、4位:秋田県、5位:山梨県、6位:徳島県、7位:岩手県、8位:香川県、9位:山形県、10位:宮崎県。
▽令和7年度安全スローガン最優秀作品=「『危ないぞ』 かける言葉に思いやり みんなで気付こうゼロ災職場」(山口県・福田塗装店・檜垣康彦氏)
▽第8回リフォームアワード結果発表=【お客様満足部門】戸建て・最優秀賞=TOM創屋(愛知県)/同・優秀賞=田端塗装工業(福井県)、しらかわ工芸社(兵庫県)/大規模修繕・優秀賞=泉(大阪府)/非住居・最優秀賞=マルシン塗装看板店(青森県)、同・優秀賞=フジサワ(群馬県)、田端塗装工業(福井県)、コモリ(岡山県)【優秀技術部門】戸建て・最優秀賞=コモリ(岡山県)同・優秀賞=マルシン塗装看板店(青森県)、松元建装(鹿児島県)/大規模修繕・優秀賞=ツジ建装(愛知県)/非住居・最優秀賞=しらかわ工芸社(兵庫県)、同・優秀賞=TOM創屋(愛知県)
続いて来賓祝辞を国土交通省大臣官房参事官(建設人材・資材)の宮沢正知氏が述べた。その後、令和6年4月以降の新入会員58人のうち、出席した10人が紹介された。
なお、総会での議案事項は全て承認され、重点施策では塗装業界の健全な発展に対し、「資質の向上を図り」と言う文言が加えられ、重点施策の展開では、「安全意識の高揚」、「建設業におけるDXの展開への対応」、「若手技術者・技能者の育成」、「適正な工期・受注価格・休日の確保」について補正した。
令和7年度全体事業計画ではおもに、第3次担い手3法に基づき、技能者への適正な労務費確保に向けた「労務費の基準」策定と実効性確保について、国交省や中央建設業審議会と検討を進める。第28回全国建築塗装技能競技大会(北海道)は、競技課題内容や運営方法の変更はあるが、基本的には前回大会運用にて開催を目指す。また、外国人材採用手続きの支援方法を検討。実現に向けた取組みを進める。さらに、JAC支援事業を活用した教育支援について検討を行う。

全国大会は津軽三味線の演奏で開始。会場には580人が集まった
会場を移し午後6時から、同市堤町のホテル青森で第49回全国大会懇親会が開かれた。開会宣言の後、開宴のことばを青森県支部長の大坂巖氏が述べた。続いて加藤会長のあいさつがあり、来賓祝辞を青森県知事の宮下宗一郎氏、青森市長の西秀記氏が述べた。乾杯のあいさつを参議院議員の滝沢求氏が述べ、歓談に入った。歓談中は、青森県の伝統芸能である津軽三味線やねぶた等が披露され、その迫力に会場は大いに盛り上がった。次回全国大会開催予定の千葉県支部に大会旗を引き継ぎ、閉宴した。