栗田工業、最適塗装環境と省力化実現を提案
RX Japanは、11月12日からの3日間、幕張メッセにおいて「第8回塗料・塗装設備展(コーティングジャパン)」を開催した。ここでは、編集部が注目した企業、製品サービスを「ブースレポート」として紹介する。
1949年の創業以来、「空気(風)のプロ」として、快適で安全な環境づくりに貢献してきたという栗田工業は、実機のデモンストレーションを見てもらうことで、来場者が具体的イメージをつかめるように配慮。今回の展示で三つのポイントとなる製品を紹介した。

多様製品をラインアップしたブース構成
人の隣でロボット塗装を実現
1つめは、“どこでも誰でも簡単に”を掲げた「防爆協働ロボット塗装システム」である。小型で可搬性に優れた同システムは、人の近くでの作業を前提にしており、アームが衝突を検知すると自動停止する安全設計を取り入れている。専用の作業スペースや設置工事が不要。加えて、人の手でロボットを直接操作して簡単にティーチングができ、すぐに作業に取り掛かれることもメリットとうたう。担当者によれば、ユーザーが塗装ロボット導入を躊躇するハードルを取り除いたことが注目を集めているとのことで、今後の展開に期待をかける。

多品種少量に簡単対応の防爆協働ロボット塗装システム
1台の乾燥炉で金属と樹脂に対応
2つめは、同社オリジナルの多燃式バーナーシステム。在庫が豊富な標準品バーナー(8万kcalと4万kcal)の台数を自由に組み合わせることで、さまざまな発熱能力に対応可能とした。複数のバーナーは台数制御ができ、各種温度帯の乾燥を実現。例えば、1台の乾燥炉で鉄とプラスチックの乾燥を行うことも可能である。「汎用バーナーと制御盤を取り付ければ、既存の乾燥炉を生かすこともでき、納期短縮やコスト削減を図れる」(担当者)。さらに、7色の乾燥炉外板色を用意。設置環境にマッチするカラーを選択できるのも魅力といえる。

さまざまな発熱能力に対応できる多燃式バーナーシステム
新製品の段ボール製フィルターを公開
そして、3つめは新製品の「ダンボールフィルター」を展示。特徴は従来の乾式フィルターと比較して、高い補修効率を発揮することにある。1個当たりの最大保持量は32.5㎏で、従来の同1.6㎏より大幅にアップ。大量の塗料ミストを保持できるため、フィルター交換の頻度を大幅に減らせる効果が期待できるという。さらに、組立が容易なことも注目点。実演で小さく畳まれていたフィルターが、一瞬の操作で箱型に“変身”する様子は、来場者の目を引いた。

高い塗料ミスト補修効率の他、瞬時に組立可能な「ダンボールフィルター」
栗田工業では、設計から製造、施工、メンテナンスまで一貫して自社対応することで、全国各地のユーザーの多様なニーズに応えてきた。今後も、生産性の向上と高品質なものづくりに貢献する、新たなチャレンジを続ける。
グローバルコード
IEC
アンデックス
環境開発技研
サンコウ電子研究所
パーカーエンジニアリング
ユカエンジニアリング
