Sotas、「高機能素材WEEK 大阪」レポート_サスマ展【大阪】
RX Japanは、5月14日から16日まで、大阪市住之江区のインテックス大阪において「サステナブルマテリアル展 大阪」を開催した。ここでは、編集部が注目したブースを紹介する。
化学判定の自動アプリケーション、大幅な工数減に

高機能素材最大規模で出展したSotasブース
サステナブルマテリアル展で最大規模のブースを誇っていたのがSotasブース。同社では、化学品に特化した①製造の工程管理、②材料素材データベース、③化学調査 を展開しており、ここでは塗料業界に引き合いが増えている「Sotas化学調査」について、バージョンアップ・新機能について、展示会場で聞いた。
「Sotas化学調査」は、化審法や安衛法等の法令各種をクラウド上で最新に更新させ、化学製品の「化学法令の判定」を自動で行えるサービスである。塗料やコーティング材料において活用でき、国内法令だけではなくREACHやRoHSといった海外法令にも対応している。
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今回の「バージョンアップ・新機能」でのポイントは2つ。まず1点目はUser Interface(ユーザーインターフェース)が向上した点だ。例えば、A塗料の製品を「Sotas化学調査」に登録する際、その製品の組成となる化学品の原材料は、階層構造で表示した。これにより、視認性が高くなり、原材料名が紐づけされ、管理がしやすくなった。法令判定では、閾値の自動計算により可否判定が行える。

視認性が向上したユーザーインターフェース、階層構造化で見やすい
新機能の「SDS作成」、情報共有の時間を削減
2点目としては、新機能に「SDS作成」が加わったこと。これまで他製品でSDS作成のアプリケーションはあったが、作業性の面で課題もあったと言う。「Sotas化学調査」では、SDSの作成は、分かりやすいステップ方式で、簡単に作成できる。また、更新・管理作業も同サービスから一括で行える。

新機能「SDS作成」、手間だった作成もステップ式で簡単に

作成したSDSは、一覧で一元管理
特長的なのが、新規SDSを作成する際に発生する原材料メーカーと、塗料メーカーの各担当者とのコミュニケーション時間を大幅に減らせる機能だ。これまでの情報共有は、各担当者間のメールが一般的だが、そこを同サービスでは「依頼/配布機能」により一元管理させた。例えば、「非該当証明書」を依頼に際しての条件入力を行い、受け付けた原材料メーカーは、サービス上に文書をアップロードすれば、依頼者に通知される。こうした情報共有のやり取りにおける工数を減らすことにより、生産性が高められる。
Sotasでは、年間300枚のSDS作成(内10%が新規作成)した場合、費用対効果は約216万円にのぼると、試算を出している。化学メーカーは、法令調査を技術担当者が兼務している場合もあり、調査時間を削減することで技術開発に注力する時間を確保できることにもなる。

素材のプラットフォームを目指し、同社サービスの採用が増えている