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タナック、技能伝承システム「KIZUKI」を提案

タナック(大阪市)は、GHSラベル発行システム、ラベルプリンター販売を主力としているが、新たな事業として昨年から製造業における悩みを解決する技術伝承システム「KIZUKI」の普及を推進している。システムの最大の特長は、動画を活用し、製造業における技術伝承、品質の向上、生産性の向上、不良率の低減などに寄与することである。ものづくり企業を支援するツールとして評価されている。

システムの特長は、動画や写真がベースになっていることである。従来のように文字による説明や指導員の口頭による説明でないので練習生の理解度が向上する。指導用の動画は、データベースで保存整理されるので、誰でもいつでも容易に自習が可能だ。「2画面の比較動画」によって熟練者と練習生のムダ・ムリ・ムラといった作業の違いが見え、それらを改善して標準作業に改め効率的な生産を行なうことができる。改善前・改善後をビジュアル記録して「見える化」も可能。また、作業手順書・作業要領書として活用することで、作業者のミスが減り作業がスビードアップされる。動画からの時間計測、一つの動画を動作要素ごとに区切ることや、複数の工程別の動画を同時に取り込んで、工程の細分化ができるなど、目的に合わせた活用が行える。また、指導者の負担が軽減でき、現場以外での動画を用いたフィードバックで落ち着いたコーチングが行える。

システム導入のメリットは、誰もが同じ基準やルールに則った手順と継続的なカイゼンPDCAを回していくことによるボトムアップが図れる。高い塗装品質のスキルを取得するには長期な時間が必要だが、科学的手法を用いた技術深化・ITを使ったノウハウ承継でこの時間を短縮することが可能である。動画を使って現場を忠実に再現することでムダを顕在化、改善後に標準作業化、それをデータベース化してさらにPDCAサイクルを回す。その結果残ったコンテンツは単なるカイゼン報告書にとどまらず、自社にとって貴重なノウハウになる。

技術承継、人材確保(外国人労働者含む)、業法変化など(例:障害者雇用促進法で令和3年3月1日からは法定雇用率は2・3%と引き上げられるなど)への対応は待ったなしの状況ある。その解決策として有効とのことだ。

詳細の問い合わせは、タナック(06・6264・1135)まで。