WEB塗料報知|塗料・塗装、コーティング業界のプラットフォーム

【DIYショーレポ】アサヒペン、1つの塗料で、仕上がり2通り

コの字型展示で対話強化、利点と課題を伝え納得を

アサヒペンのブースは連日多くの来場者でにぎわった。特に金曜日は来場者数が多く、見本市としての存在価値を改めて示す場となった。今年の展示は「お客様とお顔を合わせての接客」をテーマに、カウンターをコの字型に配置し、来場者と社員が自然に対面接客できる工夫を凝らした点が大きな特徴である。内田氏は「お約束の展示形式にとどまらず、接客のしやすさと情報の分かりやすさを重視した」と語る。

注目の新商品「水性アースカラー」の特徴を丁寧に説明する内田氏

ブースでは社員が連日対応し、小売業関係者や一般来場者と活発に交流。商品の特徴を分かりやすく伝えるため、用途や性能をランク付けして整理し、対話を通じてメリットとデメリットの双方を説明する姿勢を徹底した。「例えば、砂利を固める水性接着剤は、一度固めるとやり直しができないという弱点を持つ。しかし耐久性を併せ持つ飛び散り防止効果の強みを理解してもらうことで、購買判断に結びつく」と担当者は説明する。また、新たに取り扱いを始める業務用のアルミ断熱シートについても「コスト面に課題はあるが、遮熱性能は高い」と強みと弱みを分かりやすく伝え、納得を得る姿勢を大切にしている。市場動向については、補修需要の一部が落ち込む一方、ホビー性やライトDIY層の拡大が見られるという。

目玉商品としては、9月に発売を予定しているジェル状の水性塗料「Earth Color (アースカラー)」シリーズを紹介。不透明仕上げとステイン仕上げの2通りの仕上げが楽しめる水性低臭タイプ。オリーブオイルを配合し、落ち着いた色調を楽しめる塗料である。担当者は「従来の塗料のように塗装するだけでなく、1つの塗料で、2通りの仕上がりを選ぶ楽しみも増える」と話す。さらに滑り止めスプレーや養生シートなど、塗料以外の実用品もラインアップし、幅広い需要に応える姿勢を示した。

展示会の取組みとしては、Instagramを活用したワークショップ告知も行い、来場者参加型の仕掛けを拡充した。担当者は「DIYをもっと楽しく、生活に取り入れやすいものとして発信していく。展示会を通じて得られる声を、開発や情報発信に反映させたい」と展望を語る。

ワークショップはアースカラーで金魚とクラウンキャップに塗装


今年のアサヒペンの出展は、コの字型の対面式ブースによる〝開かれた接客〟と、ターゲット層を切り分けて、分かりやすく提案する姿勢が際立った。需要変化という業界課題を見据えつつ、新市場を切り開く挑戦を続けるアサヒペン。DIYショーを契機に、その視線は「誰もが気軽に楽しめるDIY文化」の浸透へと向けられている。

対話しやすいコの字型カウンターのブース

来場者の声

HCバイヤー:砂利を固める接着剤に新鮮味を感じた。障子紙は根強い人気/EC事業者:来場2度目で、商品トレンドを探るため。DIY市場はコロナ禍で定着し、裾野拡大が続いている/HCワークショップ担当:夏休みに子ども向け体験を実施。ビビッドカラーの需要を改めて実感した/一般来場者:今回初来場。新たなアイデアを得たいと関西から訪れ、庭造りや棚づくりにアサヒペン製品を愛用している/ワークショップ参加者:青森から来場し、木製金魚マグネット塗装を体験。DIYは壁紙貼りなど日常的な趣味である