【DIYショーレポ】ピーアイエー、海由来のローラー初披露
ワンランク上のDIY体験、塗装ローラ―選択のその先に
2023年以来の出展となったピーアイエー。「ワンランク上のDIY体験」というテーマのもと、新製品を含むホームセンター向け製品を展開した。この「ワンランク上」とは、塗装ツールを変えるだけでDIYの塗装の腕が上がるという単純な話ではない。ブース内でメイン出品した新製品は、社会問題の提起というメッセージを発信し、ユーザーが道具を選択するという消費行動について考えさせられるコンセプト製品となっていた。

多くの来場者が集まった新製品をイメージしたブース
同社では近年、環境に配慮したモノづくりを推進しており、製造側の「つくる責任」を果たすべく新製品開発に取り組んできた。この理念を具現化した新製品が海洋プラスチックごみ素材を使用した「HONU(ホヌ)」である。社会問題となっている海洋ごみを海洋ポリマーに再生・加工し、ローラーの生地となる糸(SEAQUAL YARN)へ成型。この糸をローラーの生地に加工し、ホヌを誕生させた。

業界では初となる海洋ごみから生まれたペイントローラー
海由来のローラーとして、ユーザーに「美しい海を次世代に残すための活動を、一緒にできることから始めよう」と語りかけるようなコンセプトとなっている。製品名にもこだわりがあり、ハワイの住民が古くからウミガメをHONUと呼び、幸せを運ぶ神聖な「海の守り神」として大切にしてきたことから命名された。
開発プロジェクトは昨年4月から始まり、日本市場のユーザーに合わせ改良を重ねてきた。今回のDIYショーで初披露できる段階となり、今年の10月1日の発売を予定している。開発プロジェクトメンバーであり、脱炭素アドバイザーベーシックの認定資格を持つ同社・綱川良太氏は「ローラーは消耗品であることは間違いない。だからこそ、サーキュラーエコノミーという観点から、我々に何ができるかを考えた。今回は海洋ごみに焦点を当て製品化した」と語り、ホームセンターだけでなく、さまざまな販売チャネルで展開していくという。「環境配慮型製品に関心のある法人・個人に広く知ってもらいたい」と話す。
ホームセンターでローラーを購入する客層は二極化しており、DIY向けの個人と、最近増加しているプロ層の職人に分かれる。ピーアイエーのブースでプロ向けとしてDIYショーで大きくPRしたのが、片べりが少なく耐久性に優れた「ZERO ONE」。このローラーも環境配慮型製品として、再生繊維を使用し製造時のCO2排出量を従来製品より16%削減している。こちらは、環境配慮を第一の目的とするというよりも、「キメの細かい美しい仕上がり」を求めるプロ向け製品に、環境配慮型という付加価値が両立した一品と言える。

良好な仕上がりと環境対応が両立する「ZERO ONE」
来場者の声
HCバイヤー:世の中のトレンドをつかんでいる。販売していくために、一般消費者にささるポップを提案したい/HC販売員:実際販売はするが、正直なところ塗装したことがなかった。ブースで体験できて良かった/塗料販売店:近年のローラー製品は、全体的に性能が良いので、値段で選ばれる傾向がある。ホヌは、価格以外で選択肢を与えるかもしれない/副資材商社:環境に振り切ったブースで他社にないローラーという印象があった

