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2024年度遮熱塗料出荷、建築用5・3%増

日本塗料工業会が発表した高日射反射率塗料(遮熱塗料)の2024年度出荷実績は前年度比5・1%増の1万5178tで、直近の2年は1万4千t台での推移で伸び悩んでいたが、過去最高を記録した2021年度の1万5955tに次ぐ出荷量で、統計を取り始めた2004年以降、3回目の1万5千t台で着地した。


うち建築用は同5・3%増の1万4978tと、建築用塗料全体の出荷量が減少傾向にある中で遮熱用は伸長をみせている。一方、道路用は東京五輪以降低迷しており、同18・0%減の169tであった。
 
各メーカーの製品を見ると、戸建・集合住宅の屋根、屋上、外壁や工場・倉庫の屋根用の提案で環境への高い意識を示し、差別化を図る動きがみられる。また近年、市場ニーズの高い遮熱性能・断熱性能に加え、耐候性や防水性など、その他の機能性付与の要望が増えていることもあり、遮熱・断熱関連製品のより多様化・高性能化に注目したい。
 
なお、日塗工が規格する遮熱性基準を示した遮熱塗料(屋根用)自主管理として登録した「遮熱塗料(屋根用)自主管理」登録商品リストには、16社36商品818件(色)が登録しており、前年度に比べ1商品、31件(色)増加と、各メーカーの商品ラインアップの充実が伺える。