【決算】藤倉化成、利益面で二桁の伸びに
藤倉化成(栗原進社長)は8月7日、2026年3月期第1四半期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比5・7%減の136億7700万円、営業利益は同49・1%増の5億5100万円、経常利益は同16・6%増の6億5700万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同27・2%増の4億8600万円であった。
セグメント別業績でコーティングにおいては、自動車向け塗料の国内販売は、採用車種の立ち上げの遅れや在庫調整の影響により、低調に推移した。海外販売は、タイ市場での新製品の立ち上げに加え、インド・ベトナム・インドネシア向け製品の販売が好調に推移した。自動車向け以外の塗料については、国内外ともに販売が低調に推移した。この結果、売上高は同8・1%減の69億4900万円、営業利益は同1・2%増の2億4300万円となった。
塗料においては、新築用塗料の販売は、主要顧客向けの出荷が価格改定の効果もあり好調に推移し、売上高は前年を上回った。リフォーム用塗料の販売は、集合住宅向けの需要が寄与し、堅調に推移した。この結果、売上高は同10・8%増の33億200万円、営業利益は同239・4%増の2億600万円となった。
電子材料においては、車載向け製品の販売が堅調だった一方、パソコン向け製品の販売が低調に推移した。この結果、売上高は同13・8%増の9億9800万円、営業損失は300万円(前年同期は営業利益1千万円)となった。
化成品においては、トナー関連材料は海外販売が低調だった一方で、収益性の高い粘着剤の販売が好調に推移した。メディカル材料分野では、主力製品である糖尿病診断薬の海外販売が堅調に推移した。この結果、売上高は同10・0%増の12億2900万円、営業利益は同601・8%増の1億2700円となった。
合成樹脂においては、カーナビ用製品の販売は好調であったが、主力の北米へのアクリル樹脂原料やリチウムイオン電池用増粘剤の販売が低調に推移した。この結果、売上高は同39・0%減の11億990万円、営業損失は2200万円(前年同期は営業利益4100万円)となった。