【決算】イサム塗料、増収で最終利益も増
イサム塗料(北村倍章社長)は5月9日、2025年3月期連結決算を発表した。売上高は前年同期比2・0%増の81億5700万円、営業利益は同2・8%減の6億2800万円、経常利益は同1・6%増の7億6700万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同5・5%増の5億4900万円であった。
同社では、一定の販売数量を確保し、自動車補修用市場でのシェア拡大を図るため、顧客ニーズに沿った環境対応型塗料や高機能性塗料で販路拡大に注力するとともに、大型車両分野や工業用分野などの新規市場開拓や建築用塗料の受注拡大に向け、営業活動を展開した。また、原材料価格、エネルギーコスト、人件費等の上昇分を吸収すべく、販売数量が厳しい中、収益向上のための人材確保ならびに人材育成、業務効率化に注力しながら、収益確保に努めた。
塗料事業の売上高は同2・0%増の80億5500万円、営業利益は同3・1%減の5億8300万円であった。分野別に見ると、自動車補修用塗料分野では、主力製品で市場占有率の維持を図るとともに、水性塗料の新商品で新規ユーザーの獲得に努めた。大型車両分野でもユーザー獲得に注力し、堅調に推移した。また、調色作業を標準化・システム化した測色機の販売を促進した。
建築用塗料分野では、主力製品に加え、各種用途に特化した製品を展開。工業用塗料では、ユーザーの環境重視志向を背景に製品の拡販に注力、水性塗料の新製品で個々のユーザーに対応した営業活動に取り組んだ。エアゾール分野でも工業用向けの売上は堅調で、DIY分野も堅調に推移した。
その他事業は、売上高は同1・1%増の1億200万円、営業利益は同1・5%増の4500万円を計上した。
2026年3月期の通期業績予想は、売上高は同2・0%増の83億2千万円、営業利益は同1・7%増の6億3800万円、経常利益は同1・5%増の7億7800万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同2・0%増の5億6千万円を見込む。