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豊田合成・関西ペイント、インモールドコート技術

豊田合成と関西ペイントは10月24日、大型の自動車用プラスチック部品の成形と塗装を金型内で行う「インモールドコート技術」を共同開発したと発表。インモールドコートは一般的に小型製品向けに活用されてきたが、今回の共同開発により、量産が難しい大型外装部品への適用を国内で初めて実現した。



豊田合成独自の「大型製品向け金型技術」と、両社協業による「塗料の材料設計技術」を融合させることで、国内初となる大型外装部品への量産適用となったもの。この新技術により、塗装面の高い平滑性が得られ、ガラス面と一体感のあるシームレスな外観(つなぎ目が目立ちにくい)を実現。これにより、高級感のあるデザイン表現や新たな意匠の幅が広がる。また、ウレタン塗料の採用により耐久性が向上し、洗車時などの擦り傷が目立たなくなる。さらに、塗装ブース、乾燥炉が不要となることで、生産時のCO2を約6割削減する。
 
今後については、2026年春頃、本技術を用いた大型外装部品を市場投入する予定。また、豊田合成の国内外の生産拠点で、競争力のある新たな加飾技術の柱として展開予定である。今後も両社の連携を通じて本技術の活用範囲を拡大し、魅力的な外観を備えた車づくりに寄与するとともに、さらなるCO2排出量の削減に取り組んでいく、としている。