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【決算】日本ペイントHD、利益面で二桁増に

2026.02.27

日本ペイントホールディングス(若月雄一郎社長、ウィー・シューキム社長)は2月13日、2025年12月期連結決算を発表した。売上収益は、2025年3月に買収完了したグローバル・スペシャリティ・フォーミュレーターであるAOC、LLCをはじめとした企業群を傘下とするLSF11 A5 TopCo LLC(AOC)による業績寄与などにより、前期比8・3%増の1兆7742億3100万円、営業利益は、欧州の市況悪化などを踏まえ、Cromologyグループについて最新の事業環境を反映して減損テストを実施した結果、のれんの減損損失を計上したものの、増収効果や原材料費率・販管費率の低下、東京事業所における固定資産譲渡益の計上により、同38・1%増の2571億400万円、税引前利益は同39・1%増の2505億6500万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同42・8%増の1798億円となった。
 
セグメント別の業績は、日本は自動車用塗料の売上収益については、自動車生産台数が前期に減少した反動から増加したことにより、また工業用塗料の売上収益については、市況が低調に推移した影響を受けたものの、製品値上げの浸透が進んだことで、両分野ともに前期を上回った。一方、汎用塗料の売上収益については、新製品をはじめとした高付加価値製品の拡販を進めたものの、物価高騰に伴い改修工事が低調に推移したことで、前期を下回った。これにより、売上収益は同1・1%増の2053億6千万円、営業利益は同44・6%増の281億2500万円。
 
NIPSEAでは、自動車用塗料の売上収益については、タイにおいて自動車生産台数が前期並みにとどまったものの、中国において自動車生産台数が前期を上回り、中国現地メーカー向けの販売が好調だったことから、セグメント全体では前期を上回った。汎用塗料の売上収益については、マレーシア、シンガポール等の主要市場において販売数量が増加したものの、その他のアジア地域において消費者センチメントなどの市況低下の影響を受けたことにより、前期を下回った。これにより、売上収益は同2・9%減の8874億6200万円、営業利益は、原材料費率の改善やコスト削減策の奏功により、同17・3%増の1440億2100万円。
 
DuluxGroupでは、汎用塗料の売上収益については、太平洋において若干のシェア獲得や製品値上げの浸透が進んだほか、欧州においてフランス市場の軟調をその他の市場が補完したことで、前期を上回った。その他周辺事業の売上収益については、太平洋・欧州市場が低迷した影響を受けたものの、小規模買収の寄与や製品値上げの浸透により、概ね前期並みとなった。これにより、売上収益は同1・7%増の4051億7300万円、営業利益は欧州の市況悪化などを踏まえ、Cromologyグループについて最新の事業環境を反映して減損テストを実施した結果、のれんの減損損失を計上したことで、同13・5%減の349億4300万円。
 
米州は、自動車用塗料の売上収益については、自動車生産台数が前期を下回った影響を受け、前期を下回った。汎用塗料の売上収益も、米国経済の不確実性と住宅市場の低迷継続による需要減少の影響を受けたことで、前期を下回った。これにより、売上収益は同3・1%減の1189億5200万円、営業利益は同17・8%減の63億9300万円。
 
AOCは2025年3月から損益を同社グループの連結業績に反映。その他周辺事業の売上収益については、主にマクロ経済環境の悪化に伴う市場需要低下の影響を受けた。これにより、売上収益は1572億8200万円、営業利益は485億8500万円。
 
次期については、建築用市場、グローバル自動車市場ともに前期並みに推移すると見通す。このような状況下で、同社グループは「アセット・アセンブラー」モデルのもと、既存事業の成長と積極的なM&Aの両輪で「持続的なEPSの積み上げ」を図ることによって、持続的な成長を確固たるものにしていく。具体的には、各地域・事業で販売網の拡充やブランド力の強化、新製品の開発などによる塗料・コーティング事業の成長継続に加え、断熱材やCASE(コーティング剤・接着剤・密封剤・エラストマー)、着色剤などのその他周辺事業の強化などを推進する。また、国内外のグループ会社の自律的な経営を推進し、各地域・事業領域においてシェアの拡大を図る。厳しい市場環境ではあるが、オペレーションの強さを発揮して利益目標を達成し、今後も高い成長を目指す。
 
これにより、次期の連結業績予想は、売上収益は同8・2%増の1兆9200億円、営業利益は同10・1%増の2830億円、税引前利益は同9・4%増の2740億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同10・0%増の1980億円を見込む。