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イサム、特約店研修会で新製品発表

イサム塗料東京支店は、6月10日午前10時から埼玉県戸田市喜沢南の同支店で特約店研修会を開いた。35社、72名が参加し、自動車業界の動向解説、新製品発表、水性ベースコートシステム・静電塗装システムの実演等が行われた。

冒頭あいさつに立った山碕支店長は「若者の車離れ、自動運転、保険料率の改訂などによる入庫減による厳しい状況は続いていますが、今までと同じ仕事だけでは難しく、視野を広げる必要があります。我々も営業活動時間30%を新規にあてるという会社の方針を打ち出しており、皆様にご迷惑お掛けする場面もあるかと思いますが、ご協力の程、宜しくお願いいたします」等と挨拶した。その後、「自動車業界動向と今後の取組みについて」をテーマに車両塗料グループの担当者より講演があり、自動車補修業界のキーワードとして「生産性」、「安全」「時間」、「環境」、「教育」を挙げ、それぞれの説明があった。

場所を移し、水性ベースコートのデモンストレーションでは、トヨタ070のボカシ塗装とトヨタ3P0のブロック塗装を実演。水性塗料の塗装前には6月に発売予定の「ウルトラサフFine Plus」の実演・説明があり、先ほどのキーワードでいうところの「生産性」を追求した製品との説明があった。

同製品はフェザーエッジ性の追求と明度バリエーション、溶剤抜けのバランスが向上し、作業効率が向上する。明度バリエーションで言えば上塗りに適した明度調整で作業時間が最大40%も削減可能となるという(同社比)。

フェザーエッジ性の追求した「ウルトラサフFine Plus」


実際の塗装では、調色システム「彩選短スマート」の操作方法を説明しながら水性ベースコート「AXUZ DRY」の塗装実演を行い、溶剤ベースコートと変わらない作業時間であることを実証して見せた。

「彩選短スマート」で測色中

データーは送られ、測色値と配合データとヒットさせる

配合データ通りに調色開始

調色状況は「見える化」できてているため調整が早い

続くデモンストレーションで「ハイアートCBエコ」に導入予定の静電塗装システムを紹介。グラコの静電塗装機を用いて円筒上のパイプへの塗装を行い、静電効果による塗料の回り込みを披露した。静電塗装で塗料使用量、塗装回数、ミスト飛散を防ぎ、作業性向上と工場の環境改善に繋げられるという。大型車両などの塗布面積が広く、塗着効率向上の課題を受けて、システムを導入する予定。

「ハイアートCBエコ」の静電塗装実演

手前がエアレス、奥が静電塗装。裏まで塗料が回り込み塗装できている


なお、他の新製品として、環境型溶剤ベースコートの「ハイアートNext」モノコートソリッドのCLシリーズ(7月発売予定)、「ハイアートCBエコ」の硬化剤バリエーションの追加等の紹介があった。