暦年ロボット統計、受注・生産とも減少
日本ロボット工業会（橋本康彦会長）は、「マニピュレータ、ロボット統計 受注・生産・出荷実績２０２４年暦年（会員＋非会員」を発表した。２０２４年は、世界経済の先行き不透明感が高まる中、中国の市況悪化など、ロボットの需要環境は年間を通して弱さがみられた。
会員と非会員を含めた年間受注額は、対前年比１・３％減の８３２１億円、生産額は同12・４％減の７８１１億円と、それぞれ前年を下回った。
出荷の各状況は以下の通り。
▽出荷＝総出荷台数18万１４１２台（同20・２％減、２年連続の減少）、総出荷額８２５２億円（同10・６％減、２年連続の減少）、国内出荷台数４万６２６７台（同４・１％減、２年連続の減少）、国内出荷額２２８９億円（同２・９％増、２年ぶりの増加）、輸出台数13万５１４５台（同24・５％減、２年連続の減少）、輸出額５９６３億円（同14・８％減、２年連続の減少）
▽国内出荷内訳＝電気機械製造業向け出荷台数１万６３００台（同４・２％減、２年連続の減少）、同出荷額８００億円（同２・９％減、２年連続の減少）、自動車製造業向け出荷台数１万２９２１台（同９・８％増、３年ぶりの増加）、同出荷額６１２億円（同11・６％増、２年連続の増加）
▽輸出内訳＝電子部品実装用輸出台数１万２８０９台（同13・０％増、３年ぶりの増加）、同輸出額２０７０億円（同11・３％増、３年ぶりの増加）、溶接用輸出台数２万５５６３台（同31・６％減、２年連続の減少）、同輸出額６４２億円（同31・８％減、２年連続の減少）
なお、塗装用途も国内出荷が同８・２％減の５１６台、輸出は同38・５％減ンお１５８８台、総出荷は同33・１％減の２１０４台と大幅なマイナスとなった。
同工業会は２０２５年の見通しについて、米国の関税政策、地政学的分断による設備投資行動の抑制が憂慮される一方、足元では受注の好調さが継続しており、世界的な自動化に対する要求はなお高い水準にあることを示していると分析。不確定要素が重なり合っており、見通しには相応の不確実性が伴うものの、このような状況をふまえ、２０２５年のロボット受注額は対前年比４・６％増の８７００億円、生産額は６・３％増の８３００億円といずれも３年ぶりの増加を予測としている。
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