経済産業省、工場セキュリティ解説書
経済産業省は4月11日、主に工場を有する中小規模の製造事業者の経営層や、工場のセキュリティ担当者を対象に、工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドラインの解説書として「工場セキュリティの重要性と始め方」を策定した。
近年、工場のIoT化等に伴うサイバー攻撃のリスクが増加している。特に、取引先まで被害が波及するなど、サプライチェーンを介したサイバー攻撃のリスクが高まっている。このため、製造業全体を守るためには、工場の規模を問わずサプライチェーンを構成する全ての企業において、セキュリティ対策を実施する必要がある。
そこで、同省ではガイドライン本編の内容をより分かりやすく解説し、具体的な事例・手順を示した解説書として、同書を策定したもの。初心者でも工場セキュリティの重要性や取組みの始め方を理解できるように、具体的な事例や手順を紹介している。
工場を有する中小規模の製造事業者の経営層を想定読者とし、工場がサイバー攻撃を受けたときの影響や工場の被害事例を紹介し、コストをかけずとも実施できるセキュリティ対策について解説。また、生産関係部門やIT関係部門における工場セキュリティの担当者を想定読者とし、工場セキュリティを検討する際の重要な考え方と、具体的な手順に沿った対策の実施例についても解説している。