ACA2025、グランプリにヤマハ二輪
2025.12.26
日本流行色協会は、優れたモビリティのカラーデザインを顕彰する制度「オートカラーアウォード2025」を12月12、13日の2日間、東京都江東区の東京国際交流館プラザ平成で開催し、グランプリにヤマハ発動機の「YZF‐R3/YZF‐R25」を選んだ。全ノミネート12車両のうち、グランプリに輝いた同車種のエクステリアカラーはマットパールホワイト。ボディのブルー部分には2色の偏光パールを組み合わせ、光の角度や時間帯によってブルーからパープルへと色相が変化する。

「YZF‐R3/YZF‐R25」と授賞者チーム
近年、色変化を伴う顔料の使用は増えているが、色相変化の振れ幅という点では、これまで量産車には見られない塗装仕様となっている。担当デザイナーは「偏光色は使い方を誤ると下品になりがちだが、マットホワイトで全体をまとめることでブルーが際立つようデザインした」と語る。
このような車両ブランドのイメージを訴求するコミュニケーションカラーは、一般的に販売数量が伸びにくいとされるが、同車両は3色展開のうち48%の販売構成比を占め、米国市場では発売後数日で完売している。 授賞理由としては、「プレゼンテーションテーマである『一目ぼれの方程式』を的確に体現し、デザイナーが企画段階から深く関与したプロセスが完成度の高いデザインにつながっている点」が評価された。なお、準グランプリにはトヨタ自動車の「LEXUS ES」が選ばれ、CMFの考え方を次のステップへと拡張し、ブランドが描く次世代デザイン哲学を提示している点が高く評価された。
