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オートカラーアウォード、「はたらく車」がグランプリ

日本流行色協会は、優れた自動車カラーデザインを顕彰する「オートカラーアウォード2022」を12月13、14日に東京都江東区青海の東京国際交流館プラザ平成で開催し、グランプリを発表した。審査にあたり3年振りの実車展示が復活し、13デザイン(20台)が並んだ会場は盛り上がりをみせた。

グランプリに輝いた ダイハツ工業「ハイゼットトラック」



グランプリにはダイハツ工業「ハイゼットトラック」(担当デザイナー:里舘ひなの氏)が輝いた。

同車種は「〝はたらく〟を快適にする」「商用の枠組みを超えた仕事と暮らしをもっと楽しく彩る」をテーマにデザインされた。デザイナー自身で半年の時間をかけて実際の既存車が使用されている現場に出向き、ユーザーの困りごとを探求。農業や漁業等、さまざまな現場の声に耳を傾けた。共通の内装インテリアの課題は、シート汚れや耐久性。毎日使用するからこそ汚れにくく、破れにくいシートをデザイナー目線から設計や縫製等を工夫し開発した。
 
また、白のイメージである軽トラを有彩色展開した。カーキ色の軽トラはアウトドアなどの自家用車にも使われるようになり、軽トラの新しい市場を切り開いている。なお、車種の有彩色のシェアは高く、今回ノミネートした車種でオフビートカーキメタリック12%、ファイアークオーツレッドメタリック8% 、アイスグリーン3%を占めている。
 
審査委員からは、「頻繁に乗り降りする時にシートに摩擦が生じる位置に縫い目があった。その縫い目の位置を変えることは、これまでの慣例を超えることで一朝一夕ではできない。その一歩を踏み出して、『快適に仕事をする』ことへの『解』をみごとに導き出した。エクステリアも顧客の好みを反映し、なおかつ、働く現場のロケーションに馴染むよう調整されている」と評している。
 
特別賞には、本田技術研究所の二輪車「HAWK11」(担当デザイナー:桂川碧氏)が選ばれた。「Silence & Intense」をテーマに、ボディカラーをパールホークスアイブルーでデザイン。ライディング先の情景や空が美しくタンクに映り込むよう色彩設計されている。