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【決算】山本通産、当期純利益が大幅増

山本通産(郡司哲雄社長)は3月31日、第72期(2024年1月1日~12月31日)の事業業績を発表した。それによると、同期の売上高は対前年同期比3・5%増の258億9100万円、経常利益は同4・5%増の8億7200万円、当期純利益は同48・8%増の6億4400万円であった。売上高は、主要取引先での生産減少に伴う需要の減退などで想定よりも販売数量は伸びなかったものの、利益率向上による収益体質や財務体質の改善で利益増を図り、純利益は大幅増を記録した。
 
同社では、対処すべき今後の課題として、グローバル化・ネットワークの強化、イノベーションを生み出す人材の育成と組織機能の向上、化学業界を取り巻く変化への対応、財務体質の強化を挙げる。特に、グローバル化については事業規模の国内比率が高いため、強化が急務となっている。海外への駐在員派遣の増強による運営基盤の強化、国内外の事業活動で蓄積された情報の共有化を推進してきた。
 
しかし、これらを活用した得意先への提案活動では改善の余地があるため、新たな価値を創造するグローバル・ネットワークのさらなる強化を進めるとしている。同社では、海外の成長性がある新たなマーケットとして、インドネシアやインドをターゲットに掲げている。
 
事業分野については、これまで自動車関連がメインであったが、需要が低下傾向にある。今後、新たな分野として建築、食品などへの展開を目指す。色と光の専門商社として、顔料に加えディスプレイ関連の販売を進める。
 
なお、同社は業績発表に先立ち、3月28日開催の定時株主総会並びに取締役会で、次の通り役員を選任した。
▽代表取締役会長=石川吉之助▽代表取締役社長=郡司哲雄▽専務取締役・営業部門管掌=久保泰幸(新任)▽常務取締役・管理本部本部長=上野嘉人▽取締役・経営企画室室長=橘高茂樹▽常勤監査役=丸山良一(新任)▽監査役=廣瀬裕(社外)▽上席執行役員・人事総務部部長=森尾浩伸▽執行役員・グローバル営業本部本部長・Yamamoto Trading(Shanghai)Co.,Ltd.董事長=今津有揮▽執行役員・第一営業本部本部長=山口美博