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【決算】大日本塗料、売上微増で利益伸長

大日本塗料(里隆幸社長)は2月6日、2025年3月期第3四半期連結決算を発表した。同期の売上高は、前年同期比0・6%増の551億700万円、営業利益は同0・7%増の39億5700万円、経常利益は同3・9%増の44億3900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同36・1%増の37億1300万円となった。
 
セグメント別の経営成績で国内塗料事業は、一般用分野は不適切行為問題による需要の減少影響により、売上高は前年同期を下回った。工業用分野は、一部市況の回復や過年度より取り組んでいた価格是正が緩やかに進展し、売上高は前年同期を上回った。この結果、セグメントの売上高は同 0・2%増の390億8900万円、営業利益は、価格是正に努めたものの人件費等の費用増加により同6・3%減の18億5400万円となった。
 
海外塗料事業で東南アジアは、自動車生産台数の減少や建材用塗料の需要減少により、売上高は前年同期を下回った。メキシコは、自動車生産台数の増加および新規取引による需要増加により、売上高は前年同期を上回った。中国は、日系自動車メーカーの低迷影響が継続し、売上高は前年同期を下回った。この結果、セグメントの売上高は同3・5%減の61億9千万円、営業利益は、メキシコにおける需要増加および中国事業における費用圧縮により同1・6%増の2億5700万円となった。
 
照明機器事業で業務用LED照明分野は好調なインバウンド需要や都市部再開発を背景に商業施設や宿泊施設向けを中心に需要が堅調に推移したほか、販売価格の改善が進展し、売上高は前年同期を上回った。UVランプ分野は、紫外線殺菌用途の需要は堅調なものの一部製品の需要減少により、売上高は前年同期を下回った。蛍光ランプ分野は、市場縮小に伴い需要が減少しているものの販売価格の改善に努め、売上高は前年同期を上回った。この結果、セグメントの売上高は同8・1%増の75億5千万円、営業利益は同10・3%増の15億400万円となった。
 
蛍光色材事業で顔料分野は、EU地域等の海外向け需要が回復し、売上高は前年同期を上回った。加工品分野では、安全対策用塗料の需要は堅調なもののテープ製品の需要減少により、売上高は前年同期を下回った。この結果、セグメントの売上高は同5・5%減の8億4600万円、営業利益は、製品ミックスの改善や経費抑制により同85・7%増の3900万円となった。
 
その他事業で物流事業は、物流業界における各種コストの上昇に対して単価改善に努めたものの、取扱量が減少し売上高は前年同期を下回った。塗装工事事業は、工事受注が減少し売上高は前年同期を下回った。この結果、セグメントの売上高は同2・3%減の14億3千万円、営業利益は同46・4%減の5千9百万円となった。