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【決算】2022年度3月期 第1四半期 藤倉化成

自動車向け国内需要回復、合成樹脂部門は売上減

藤倉化成(加藤大輔社長)は8月6日、2022年3月期第1四半期連結決算を発表した。同社グループの売上高は、前年同期比14・3%増の129億800万円、営業利益が同816・9%増の9億4400万円、経常利益が同223・4%増の10億500万円、当期純利益が同338・8%増の6億8600万円であった。

セグメント別業績を見ると、コーティング部門では半導体不足による減産の影響があったものの、生産台数回復や新車種への新規採用等で主力の自動車向け製品の国内需要が堅調に推移した。また、化粧品容器やホビー向け製品の需要も前年と比べ好調だった。その結果、売上高は同37・3%増の61億2000万円、営業利益は5億8100万円(前年同四半期は営業損失5000万円)となった。

塗料部門では施工棟数の減少により、新築市場向けの製品の需要は前年比横ばいとなったが、リフォーム市場向け製品の需要が堅調に推移した。この結果、売上高は同27・2%増の32億4000万円、営業利益は同509・8%増の2億3000万円だった。

電子材料部門はパソコン向け製品は半導体不足による生産調整等により需要がやや低調に推移したが、スマートフォンや車載向け製品の需要が堅調に推移した。その結果、売上高は同38・9%増の9億8700万円、営業利益は同340・0%増の4700万円であった。

化成品部門では、世界的なテレワークの推進により落ち込んでいたトナーの需要が回復傾向にありトナー用レジンの需要が堅調に推移、さらに新たに開発したブロックポリマーを用いた粘着剤用樹脂が上市され売上に寄与した。この結果、売上高は同17・8%増の10億5700万円、営業利益は同379・9%増の8800万円となった。

合成樹脂部門では、子会社の藤光樹脂などで取り扱うアクリル樹脂の原材料・加工品の販売が、液晶テレビ用途向け製品のカーエレクトロニクス分野向け製品の原料販売が終了したことにより、売上高が前年を大きく下回った。飛沫防止関連製品の需要は低調に推移した。結果、売上高は同43・5%減の15億2800万円、営業損失は200万円(前年同四半期は営業利益8700万円)であった。