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【決算】神東塗料3月期、 工業系好調も 純損失を計上

神東塗料(高沢聡社長)は5月16日、2022年3月期の連結決算を発表した。売上高は191億3600万円(前年同期は201億9300万円)、営業損失は3億4300万円(同5100万円の営業利益)、経常損失は2億4300万円(同1億6700万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は、減損損失の計上、不適切行為に関連する費用の計上および繰延税金資産の取崩しを行ったことにより、18億2500万円(同6億7900万円の当期純利益)となった。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しているため、売上高の前年度と比較しての増減額および前年同期比(%)を記載していない。

また、当年度より報告セグメントを「塗料事業」のみに変更したため、セグメント別の記載は省略された。分野別にみると、インダストリアル分野の売上高は、粉体塗料分野で車両関連向け出荷が自動車本体の部品の調達不足による生産減の影響はあったものの、前年の新型コロナウイルス感染症の影響の落ち込みから復調したことに加え、鋼製家具向けが堅調に推移したことと、工業用塗料分野において窯業建材、産業機器向けが好調だったことから、年間で5%の増加となった。

インフラ分野の売上高は、防食塗料分野で新設橋梁・プラント向けの出荷減が響いたことと、道路施設用塗料分野で東京オリンピック・パラリンピック開催後の工事件数の減少から、主力の滑り止め材やカラー舗装材の売上が伸び悩んだことなどから減少したが、子会社における工事売上が好調で前期を上回ったことなどから、年間で3%増加した。自動車用塗料分野の売上高は、半導体不足等の影響はあったが、主力顧客の生産が前年のコロナ禍の影響から回復し、年間で14%の増加となった。 その他塗料分野の売上高は、主に軌道材料製品分野において、コロナ禍の影響で需要が減少したが、整備新幹線向け出荷が好調に推移して年間で2%増加した。

2023年3月期の通期連結業績は、売上高が前年同期比4・5%増の200億円、営業損失4億円、経常損失3億円、親会社株主に帰属する当期純損失4億5千万円を見込む。