ジャパンモビリティショー、多彩な外装表現
日本自動車工業会(片山正則会長)主催の「Japan Mobility Show 2025」は、10月30日から10日間にわたり、東京都江東区有明の東京ビッグサイトで開催している。車両分野では、17ブースが出展され、コンセプトカーや新型車など最新のモビリティが会場を賑わせた。
自動車のボディーカラーのトレンドとしては、ブルー系のエクステリアが目立った。コーポレートカラーがブルーのスバルは、ラリーカーを除く4車種全てがブルー系(フィルム含む)で統一。中でも「Performance-E STI concept」は、電気エネルギーをイメージしてWRXブルーをラッピング外装で表現した。

外装カラーはバンプー(竹)をイメージした「レクサスLSクーペ コンセプト」
6輪ミニバン「LSコンセプト」が話題となったレクサスブースでは、「レクサスLSクーペ コンセプト」は青みがかったグリーンカラーで登場。レクサスが展示した4車種は、いずれもバンブー(竹)をイメージしており、「LSクーペ コンセプト」は竹のフレッシュ感から着想を得たという。放置竹林の課題を提起しており、内装材には竹素材のトリムも使用されていた。

2026年量産予定のコンセプト、スズキ「Vision e-Sky」
スズキの「Vision e-Sky」は、2026年度内の量産化を目指すコンセプトモデル。「ユニーク・スマート・ポジティブ」をテーマに掲げ、空をイメージしたブルーのボディに、雲をイメージしたホワイトのルーフを組み合わせたデザインが特徴。EVは冷たい印象になりがちだが、「スズキらしくやわらかく、軽く見えるように」とブルーを選定。光の当たり方で柔らかく見えるよう、エフェクト顔料を配合している。バンパーには廃車となったスズキ車両の部品をリサイクルした素材が使用されている。

ピクセルペイントを採用した「Mercedes-Maybach SL Monogram Series」
新塗装技術を活用した意匠表現も見られた。メルセデス・ベンツブースの「Mercedes-Maybach SL Monogram Series」は、MAYBACHロゴ入りボンネットを塗装できるモデルで、車体色はホワイトとレッドの2色。ロゴはオプションで、価格は約100万円。日本市場では10月から本格展開されており、本国ドイツでは今年第1四半期から販売されている。ロゴオプションの選択率は約半数とのこと。このロゴ塗装にはABBのピクセルペイント技術が採用されており、インクジェットヘッドと吐出制御パッケージにより、マスキング不要の新塗装が可能となっている。

艶消しブラックで存在感を示す「HondaJet」
モーターショーから「モビリティショー」へと名称変更された本イベントでは、車両以外の展示も充実していた。ホンダブースでは、小型ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」が実物展示され、外装には飛行機では珍しいブラックカラーが採用された。一見フィルムのような艶消し仕上げで、熱による部材の溶解を防ぐため、特殊な塗装配合が施されている。

