高機能素材Week【東京】出展社インタビュー 日本ペイント
RX Japan主催の「第17回 高機能素材Week【東京】」が9月30日から3日間、千葉市美浜区の幕張メッセで開催される。塗料・塗装設備展(コーティング ジャパン)は第9回を迎え、機能性塗料から塗装設備、表面処理技術までが一堂に集まり、各社が最新の技術や製品・サービスを披露する。また今回から高機能素材Weekには4展が新設される。その中で「高機能マテリアル展」は、樹脂・フィルム・鉄/非鉄金属・ファインセラミックス・原料/添加剤などが対象となり、併設展示会との回遊性が増すと期待されている。
今回、出展企業より「塗料製造~塗膜廃棄」というスタートとエンドポイントに注目。出展社へのインタビューを通じ、環境配慮の一貫性を追った。
日本ペイント
【小間番号】41-40
―現在、注力されている事業、あるいは製品は何でしょうか。
高機能塗料やお客様の課題解決に貢献する製品として、当社は本年8月に発売したバイオマスバランス式無機系塗料「グリーンループBMK」および第9回インフラメンテナンス大賞」の技術開発部門にて、国土交通大臣賞を受賞した重防食用塗装システム「ダンジオーラシステム」を展示いたします。
長耐用年数や塩害環境対応型
グリーンループBMKは下塗り含むトータル塗膜で最大約43%CO2削減と期待耐用年数20年を実現し、環境性能と高い機能性を両立した生物由来原料の新塗料です。高い耐候性により、塗り替え回数の低減やライフサイクルコスト(LCC)の抑制にも寄与します。ダンジオーラシステムは塩害環境対応型高遮断・さび転換塗装システムで、塗り替え周期延長と工期短縮に貢献します。
―高耐候性塗料は従来フッ素系が代表的でしたが、欧州などの規制を配慮して無機系という位置づけにしたのでしょうか。
その通りです。フッ素系より上位製品であり、規制を考慮した対応だけでなく、高耐候性塗料の選択肢を無機系として広げていただきたいという意味合いも持ち合わせます。
―貴社の製品やサービスについて、従来品や競合技術との差別化のポイントを教えてください。
ダンジオーラシステムは、高遮断性により腐食因子の侵入を抑制するとともに、さび転換機能により、さび面に塗装した場合でも迅速に安定構造へと変化させ、優れた防食性を発揮します。また、素地調整では、従来仕様の3倍まで残存塩分を許容でき、水洗いの作業時間削減につながります。さらにさび面への塗装が可能なため、素地調整時間も大幅に短縮可能できることからインフラの塗り替え周期延長と工期短縮に貢献します。

ダンジオーラシステム/さび転換のメカニズム
―グリーンループBMKは。
建築業界では、建築物の建築から解体までで発生する二酸化炭素(CO2)排出量などを可視化・評価する建築物LCA(ライフサイクルアセスメント)の制度化を受け、環境対応製品に対するニーズが増加しています。そこで、樹脂について化石由来原料に生物由来原料を混合し、投入量に応じて製品の一部をバイオマス由来として扱う「マスバランス方式」を採用し、開発しました。
同製品は、塗料・塗装におけるCO2排出量算定サービス「SUSTAINA SYSTEM(サスティナシステム)」を通じ、当社の全製品でCFP(カーボンフットプリント)のデータ提供を行う体制を構築しています。

グリーンループBMK/汎用水性フッ素仕様(上塗り・中塗り)に比べた温室効果ガス削減量
―来場者への注目点と、期待するターゲット層を教えてください。
特に展示会内でのセミナーでは、技術社員が「建築GX時代に求められる『塗料の新基準』」と題し、グリーンループBMKおよびCFP算定支援の取組みについて、環境性能と実務課題の両立の観点からご紹介します。環境負荷を抑えながらも、高い塗料性能と採用しやすい価格の塗料を希望されているお客様のニーズにお応えします。
―今回の出展を決めた理由は何ですか。
課題解決に貢献する技術や新製品を、お客様に知っていただきたく出展いたします。特に「グリーンループBMK」は建築設計会社やゼネコン、「ダンジオーラシステム」は自治体や民間プラント企業の方を主な対象としています。
高付加価値&新需要創出
―ナフサショック対応やカーボンニュートラル含む環境対応、省エネ・省資源化、生産性向上など社内での取組み・技術を教えてください。
カーボンニュートラルへの動きや熟練工の減少、人手不足など、塗料塗装業界の課題に対し、それに資するサスティナビリティ製品・サービス開発を通してさらに付加価値を高め、また新たな需要創出に繋げることが重要であると考えます。
課題解決につながる製品をご提供するだけでなく、製品をお客様のその先のお客様に推進いただけるようサポートも併せて実施します。その中で今回のような展示会等を通じてお客様の声を伺い、製品やサービスを改善することで、ご満足いただけるよう努めてまいります。
―最後に、業界や来場者に向けてメッセージをお願いします。
グループ各社の展示も併せて、日本ペイントグループのさまざまな領域の製品および技術について知っていただける機会となります。
―ありがとうございました。
