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関ペ、イオン電池素材事業に参入

関西ペイントは、4月25日午後1時から同社本社において「リチウムイオン電池用材料に関する技術開発」について、プロジェクトチームを発足させることを決めたと発表した。

リチウムイオン電池は、エネルギー密度が高く、小型で軽量という特長により、パソコン、EV(電気自動車)用のバッテリーなどで実用化され、その用途は広がっている。同社は以前からリチウムイオン電池を構成する部材の調査・研究を進めてきた。そして一部の部材が、塗料の製造および塗膜形成工程と非常に類似した工程を有しており、それらに塗料分野で培ってきたプロセス技術の適用が可能と考えるに至った。

現在は、これらの技術をリチウムイオン電池用部材である電極やパッケージなどへ適用を図り、実用化することでリチウムイオン電池の性能向上、製造プロセス改善などに大きく寄与できるものとして、技術開発を進めている。

まず同社技術の電池への適用ターゲットは2つ。1つは「正・負極向け電極膜」に対する導電物質を含む機能性粉体の分散安定化。もう1つは「電気パッケージなど」に対する絶縁、蓄熱、放熱、耐衝撃性の機能付与である。これまで培った分散技術を導電カーボンに応用することによって、分散状態と導電性において「適度な導電パス」を形成し、導電性付与に貢献できるという。また、電極製造工程における適用技術として、分散剤の適用と分散工法の最適化を挙げた。「プロセス 改善」では貯蔵安定性、乾燥時の速乾性が期待できる。また「機能改善」では導電カーボンの分散性向上による高導電化、また分散状態を最適化することにより導電性の安定化が期待できるという。

発表の席で石野社長は「当社は今年100周年を迎える。これまで時代のニーズに合った商品、先端的なビジネスモデルを展開してきた。今回発表するリチウムイオン電池用途では、当社の要素技術が活かせる。最近地球温暖化の問題、電気自動車の普及、さらには風力・ソーラー送電線につなぐ電池としてリチウムイオン電池の需要が期待されている。進めてきた研究がリチウムイオン電池の部材や電極などの機能性アップ、生産性アップに役立つ目途ができたと判断し、プロジェクトチームを発足させることを決めた」と述べている。