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ナトコ、純利益は増加を達成 

2020.12.30

塗料事業は減収減益に

ナトコ(粕谷健次社長)は2020年12月15日、2020年10月期連結決算を発表した。同期の売上高は前年同期比8・2%減の162億4700万円、営業利益は同6・6%減の14億4100万円、経常利益は同1・3%減の15億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同5・0%増の10億2700万円であった。

セグメント別の業績では、塗料事業の金属用塗料分野では輸出の低迷や感染症の拡大の影響を受け、鋼製家具、 工作機械をはじめ多くの製造業で生産が減少。建材用塗料分野では、新設住宅着工戸数の減少に伴い、全体的に塗料出荷量が低調であった。その結果、売上高は同11・7%減の96億1400万円、セグメント利益は同14・8%減の10億3300万円となった。

ファインケミカル事業 は、光学フィルム向けコーティング剤が堅調に推移、スマートフォンのアクセサリー向けコーティング剤の受注増や、さらに感染症の拡大の影響でリモートワークが進み、PCおよびモバイル製品市場が旺盛だった。その結果、売上高は同12・0%増の27億4900万円、 セグメント利益は同8・4%増の7億600万円であった。

シンナー事業は、台風19号の浸水被害で1カ月半生産停止となったことや、輸出の低迷や感染症の拡大の影響による既存ユーザーの生産活動停滞で販売量が減少。利益面では原油価格下落による原材料価格の値下がりや山口工場の減価償却費負担の軽減で増加。その結果、売上高は同10・9%減の38億8300万円、セグメント利益は同5・5%増の3億500万円となった。

2021年10月期の通期連結業績予想は、売上高は同7・1%増の174億円、営業利益は同11・0%増の16億円、経常利益は同9・3%増の16億4千万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同7・0%増の11億円と見込んでいる。