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国交省と経産省 、「グリーン鉄」試行工事開始

国土交通省と経済産業省は7月31日、GX製品の流通と価値の調査を実施するにあたり、製造時のCO2排出量を削減した「グリーン鉄」の公共調達に向けた試行工事を開始すると発表。
 
2030年以降の公共工事における本格活用を見据え、国交省発注の土木工事で鋼矢板や橋梁厚板などを順次採用。製造段階を含むCO2排出量(CFP)の算定や流通体制の調査を進め、需要創出と適切な市場形成を目指す。
 
我が国の製造業において、鉄鋼業界のCO2排出量は全体の約35%と最大の割合を占める。産業部門のカーボンニュートラル達成には鉄鋼のGX(グリーントランスフォーメーション)推進が不可欠だが、現状ではグリーン鉄の市場形成は道半ばにとどまる。今回、経産省の「GX需要創出・カーボンプライシング運営事業」の一環として政府が率先して公共調達を行うことで、初期需要を牽引する狙いだ。
 
今回の動きは、鋼構造物の防食・保護を担う塗料・塗装業界にとっても見過ごせない。鋼材のライフサイクル全体(CFP)で環境負荷低減が評価される時代が到来すれば、そこに施される塗料や施工プロセスにおいても、同様に低炭素・環境配慮型の技術が強く求められることになる。さらに、塗膜の超長寿命化やLCC(ライフサイクルコスト)低減技術は、施工後の維持管理段階における脱炭素貢献として評価が高まる可能性もある。
 
2030年の本格活用に向け、インフラ分野における構造物の脱炭素化は着実に加速。試行工事の対象となる鋼矢板や橋梁厚板などは塗膜・防食処理とも深く関わる部材であり、今後の公共工事における環境配慮への取組みとして、関連業界からも関心が集まりそうだ。