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第2回[関西]高機能塗料展② 注目企業

2019.06.06

塗料

【佐藤産業】


あらゆる高機能塗料に対応した同社オリジナル刷毛「ハイボール」「空海シリーズ」やローラー「ミクロ君シリーズ」「ウェーブ」「バンブー」)などの紹介とともに、今回、力が入れられていたのは遮熱・断熱塗料「KAI・TEKI(快適)365」である。


塗るだけで夏の暑さや冬の寒さを緩和。また、室内の快適な温度・湿度を保持し、結露やカビの発生を防ぐ。さらに、騒音までも遮る効果もある特殊アクリルビーズ塗料である。


冷房消費電力を3040%削減。太陽光赤外線を効率で反射し、夏季の建物を涼しく冷房効果を高め、室内温度を26℃以上低下させる。暖房消費電力は2040%削減。冬季は塗料の中に高密度に含まれる特殊アクリルビーズによる断熱機能が建物の冷えを抑え、室内の暖房効率を高める。


日射反射率90%(白)と業界トップクラスの遮熱性能で折板屋根表面温度を20~30℃低下させる。熱伝導率0・09w/(m・k)と高い断熱性能を有する。塗膜の柔軟性や耐候性にも優れている。

【大日本塗料】


大日本塗料では、ブース中央に桜の木を立てて、根元に畳のベンチを置いて休憩所とするなど、ブースに居てもらえる工夫を凝らした。


そこから見えるモニターには剥離抑制型弱溶剤変性エポキシ樹脂塗料「KELPIN(ケルビン)α2・5」など同社の新商品が紹介されている。複数企業による共同開発の同製品は、塗ることで旧塗膜の剥離を抑制するというコンセプトが注目された。


大手私鉄の新型特急車両に採用されて話題となった、めっき調シルバー塗料「スーパーブライト№2000」など金属調の高意匠塗料を展示。鉄道車両用ではないが、新たな用途拡大につながったという。


建築用では〝におい〟にこだわり、徹底的に臭気を抑え込んだ室内用水性塗料「コージーパック」を紹介。オフィスビルや商業施設の改修は臭気などから夜間や休日に行われていたのを、超低臭化を図ったことで平日の昼間に改修工事を可能とした。人件費削減のほか、作業環境や日時の改善で働き方改革にも貢献できるのではとのことだ。

【日本ペイントホールディングス】


日本ペイントホールディングスは『彩』『快適』『安心』に貢献する同社グループ全体から16の革新技術を展示した。


その中での一押し商品は〝映える〟をテーマにした建物内装用「ニッペパーフェクトインテリアEMО」を紹介。マイカやゲル粒子による多彩な質感が好評とのこと。


〝貼る〟のテーマでは吸盤塗料「パワータイトWQ‐1000」を取り上げた。塗るだけで貼って剥がせる吸盤塗膜ができるユニークな機能を持つ。


開発中の技術も紹介。〝和む〟のテーマでは、紙の風合いを再現する塗料を内装や工業用向けに開発を進めている。


〝遮る〟のテーマでは赤外線反射型透明塗料を開発している。可視光や電波を透過する顔料を採用することで、車体や窓の遮熱のほか、自動運転技術にも貢献できるという。


〝操る〟テーマで独創的技術が磁性応答材料。独自の分散技術により媒体中の高比重磁性流体の安定化に成功した。塗料の垂れ抑制や、ソフトロボティクス材料への応用が考えられている。

機器設備・関連資材

【サンコウ電子研究所】


サンコウ電子研究所では、昨年5月の[関西]高機能塗料展、昨年12月の高機能塗料展への出展で、新規顧客の獲得に成果があったという。


展示のメインは定番商品の「SWT9000シリーズ」と「SAMACシリーズ」。前者は電磁式・渦電流式両用の膜厚計で、プローブに互換性を持たせたことで用途や測定対象物に適合する接続プローブを自由に選択できる。また、今までできなかった予備のプローブを備えることが可能になり、作業効率を大幅にアップできる。特に、専用の鉄・非鉄金属素地用デュアルプローブFN‐325は好評とのこと。


後者は コンパクトなボディーにプローブを一体化した膜厚計で、鉄素地上の皮膜を迅速かつ正確に測定できる電磁誘導式の「SAMAC―F」が好評である。


手のひらサイズの軽量ボディーで、簡単なキー操作によるスムーズな膜厚測定を実現。表示部はバックライト機能があり、暗所での測定もできる。


ストラップが付いているので使いやすく、また安定脚を取り外しての測定も可能である。