日本ペイント、新神奈川センター竣工
日本ペイントは9日、関東エリアの供給体制強化と物流・調色業務の効率化を担う拠点となる「新神奈川流通センター」の竣工式を開いた。同センターは高層自動倉庫や最新の調色設備、新WMS(倉庫管理システム)との連携により、製品の安定供給とサービスレベルの向上を図る。これまで神奈川県内は大和の流通センターが担当していたが、宅地開発等の影響で拡張が困難であり、埼玉の流通センターの拠点が補完していた経緯がある。今回の新センター開設で、神奈川全域に加え山梨、静岡までカバーエリアを拡大する戦略的な物流拠点が誕生した。

新神奈川センターの竣工式
同センターは4つの建屋で構成され、平置き倉庫、高層自動倉庫、調色棟、配送・荷捌き設備を備える。栃木や岡山の工場から届いた製品は同自動倉庫に格納。その後、自動荷捌き建屋に移された製品は、出荷時に運送会社ごとに自動仕分けが行われる。特筆すべきは自動化によるリードタイムの短縮だ。従来、当日出荷の期限は午前中までの注文であったが、同システムの導入により調色品を含む夕方の注文分まで当日出荷が可能となる。また、平置き倉庫ではWMSを活用し、自動車補修用の小物類などを安全かつ正確にピッキングする体制を整えた。

高層自動倉庫を背景に記念撮影
調色業務においても大幅な自動化を実現した。倉庫と調色ラインを直結し、工程の約7割から8割を自動化したことで、少ない人員での運用を可能にしている。建築用や重防食、工業用塗料等の調色に対応し、最終確認のみを熟練の目と機器で行う。エンドユーザーにとっては、調色製品が当日出荷可能になるメリットは大きい。これにより調色品も現場で午前中に不足分を把握し、夕方までに発注すれば翌日には手元に届く体制が構築された。配送対応力の強化により、深刻化する物流の人手不足下でも安定した供給を支える。取材に応じたTUサプライチェーン本部流通サービス部・副部長の高橋泰明氏は「調色品の当日配送により、競争力が高まることになる」と、説明する。
同センターのポイントは、物流の自動化、配送対応力の強化、調色精進化の3点に集約される。在庫・出荷管理システムとの連携で保管から出荷までを効率化し、積み込み時の無駄も徹底して排除した。
なお、センターの格棟外装には、同社ハイブリッド無機系塗料の「GRANCERA(グランセラ)」が塗装されている。
▽所在地=神奈川県伊勢原市鈴川35~1▽敷地面積=1万1315㎡▽主な機能=製品保管、配送、調色、出荷

