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【決算】アネスト岩田、売上・利益とも2桁増

アネスト岩田(深瀬真一社長)は11月9日、2024年3月期第2四半期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比14・5%増の258億9800万円、営業利益は同22・5%増の28億6600万円、経常利益は同27・5%増の39億5100万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同32・9%増の26億2300万円となった。
 
セグメント別の業績では、日本は、圧縮機製品は中計レンジを含めオイルフリー圧縮機の売上が堅調に推移した。真空機器製品は、半導体市況の改善に支えられ真空ポンプの売上が伸長した。塗装機器製品では、主力のスプレーガンに加えて、環境装置において10月からの値上げに伴う駆け込み需要の取り込みや物件管理の徹底が奏功し、売上は伸長した。塗装設備製品では大型案件を含む産業機械向け塗ことで売上が伸長した。これらの結果、売上高は同15・6%増の132億5600万円、セグメント利益は同25・4%増の18億6600万円となった。
 
欧州は、圧縮機製品は引き続きOEM先の需要拡大に加えて装置メーカーなどの販路開拓を継続しており、オイルフリー圧縮機の売上が伸長した。塗装機器製品は、前連結会計年度に販売を開始した自動車補修市場向け新型スプレーガンが引き続き好調に推移したことに加え、エアーブラシの販売が伸長した。これらの結果、売上高は同23・8%増の45億5800万円となった。セグメント利益は、主に塗装機器の販売増加や2017年に買収した子会社ののれんの償却が完了したことなどにより、同102・4%増の5億2400万円となった。
 
米州は、圧縮機製品では主にアメリカやブラジルにおける車両搭載向け圧縮機の売上が伸長した。真空機器製品では第1四半期連結会計期間よりアメリカの真空機器販売代理店から事業の一部を取得したことにより効果的な活動ができたことで、売上が伸長した。塗装機器製品では、主にスプレーガンの売上が伸長した。そのほか、欧州で先行発売した自動車補修市場向けスプレーガンの販売を開始し、高い評価を受けている。これらの結果、売上高は同20・5%増の35億2900万円となった。セグメント利益は同38・0%増の4億6900万円となった。
 
中国は、圧縮機製品では第1四半期連結会計期間に開催された国際展示会における販促活動が奏功したことなどにより、引き続き上海斯可絡圧縮機有限公司の輸出販売が好調に推移した。加えて、リチウムイオン電池製造向け圧縮機の売上が伸長した。真空機器製品では、半導体製造関連向けやリチウムイオン電池製造向け真空ポンプの売上が伸長した。塗装機器製品では、中国経済減速の影響を受けて需要が縮小したことで売上は減少した。塗装設備製品では、日系自動車部品メーカーの設備投資意欲の減退による影響を受け、売上が減少した。これらの結果、売上高は同16・2%増の59億5900万円、セグメント利益は、現地子会社尾における仕入れ価格の上昇並びに売上高の減少や人件費の増加などにより、同3・7%減の2億9700万円となった。
 
その他は、圧縮機製品ではインドにおいて第1四半期連結会計期間に生産能力増強に向けて実施していた設備投資の一部が完了したことやタイにおける販路開拓が奏功し、総じて売上が伸長した。塗装機器製品ではインドや東アジアにおけるスプレーガンおよび東南アジアの塗料供給機器の売上が伸長した。塗装設備製品では、客先都合により大型案件の納入時期が遅れたことなどにより売上は減少したものの、インドにおける自動車部品製造向け塗装設備などの受注残が増加した。これらの結果、売上高は同2・2%増の47億6500百万円、セグメント利益は同10・1%増の7億6400万円となった。
 
なお、2024年3月期通期の連結業績予想を、売上高が同9・0%増の529億円、営業利益が同4・5%増の61億円、経常利益が同9・3%増の77億円、親会社に帰属する当期純利益が同8・7%増の46億円と上方修正した。